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2010.02.28 就活スーツ
「スーツは何本持っていますか?」。
もうかなり昔になりますが、就職活動をしていた当時、いくつか答えにくい質問を受けることがありました。
これもその一つで、隣で「7本です。」と答えた女子学生がいて面喰ったのを覚えています。
実際の質問者の意図は不明ですが、今改めて思うとこの質問で取り組み姿勢等がある程度分かります。
7本と答えた学生はフットワークの良い印象で、面接後に話すとまだ早い時期にも関わらずOBには既に10人以上会っていると言っていました。
その学生は、新聞社に進路を決めました。
26日、産経新聞によると、西友が3,800円の女性用就活スーツを販売。
就職氷河期の学生を応援し、またスーツ全体の売上30%増を目指すそうです。
就活が長期戦となっている学生等は、特に重宝しそうです。
面接でまだ記憶に残っているのは、「ウチの仕事がしたいのか、内定が欲しいのか分からない。」という言葉です。
学生なりに色々と考えている勘違いの自負があった私は、以後少し考えるようになりました。
今思うとそれ以後も稚拙なものでしたが、姿勢は変わったのではないかと思います。
また、その面接官はその面接を通してくれました。
就職活動にも、様々な出会いがあります。
長期戦となっている学生も、その期間はその出会いまでのプロセスかもしれません。
必ず結果は出ますので、妥協せずにがんばって欲しいと思います。
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2010.02.26 オスカーおじさん
「私のオスカーおじさんにそっくり」。
アカデミー賞事務局の局員が、届いた黄金の像を見てそう言ったそうです。
以後、その像はオスカー像と呼ばれるようになりました。
3月7日に授賞式を控えるアカデミー賞。
アメリカで上映された映画が対象のため国際的な賞ではありませんが、その影響力から世界で最も権威のある映画賞と呼ばれています。
受賞者に贈られるのがオスカー像。
この名の由来は様々ですが、冒頭の説が有力です。
アメリカらしい気さくな名付け方も、その賞の浸透に一役買ったのかもしれません。
有力候補は世界歴代興行収入で、ジェームズ・キャメロン監督が自ら持つタイタニックの記録を塗り替えたアバター。
タイタニックの興行収入は18億4,300万ドル(約1,660億円)ですが、アバターは既に24億6,300万ドル(約2,220億円)を突破しました。
同映画がヒットしている理由は既に色々と言われていますが、基本的には3Dによる映像の新次元を切り開いたことと、それによる迫力が挙げられます。
確かに実際に見てみると、IMAX・3Dシアターで見たことも手伝って引き込まれる感じがしました。
ただ同時に違和感を覚えたことも事実です。
この入り込む感覚が、隠れた要素ではないか。
邦画がヒットしにくい理由の一つは、俳優が日本人であることから非日常性に欠ける点です。
一般的に観客は、映画に「映画の世界」を求めます。
アバターにおいては、3Dという映像、主人公が別の人格になるというストーリー、タイトルそのものなどから、この非日常性要素が最大化されています。
3Dメガネはスイッチの役割を果たし、それをかけるとさながらロールプレイングゲームの主人公に早変わりします。
もう一つ。
恐らく不況下であることが、ヒットの追い風となっています。
不況は非日常を求めるからです。
構想に14年かけられており、当初から現在の社会背景を見越したものではありません。
ただ結果的に、技術革新と大衆の深層心理を捉えた点で、時代を象徴する映画になったように感じました。
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2010.02.25 セキュリティーホール
デスクトップパソコンのモニターに貼り付けられた付箋。
4桁の数字が殴り書きしてあり、「これは何ですか?」と聞くと「ログインパスワード。忘れちゃうから。」という答えが返ってきます。
最近はさすがに見かけませんが、昔は古い企業様を尋ねるとしばしば見られた光景でした。
技術は日々進歩していますが、セキュリティに関しては守る側と攻める側の両方が良くも悪くも進歩しています。
最近のパスワードは、必ず8桁以上になっていないでしょうか。
4桁のパスワードは「1〜9999」や「a〜zzzz」などパターンが限られており、ものの数秒で破られてしまう為です。
また、8桁でも数年かけられると破られてしまうため、定期的にパスワードを更新するよう求められることが多くなりました。
このため管理はより複雑さを増しています。
結果、パスワードメモを引き出しに入れておくなどの逆行現象が見受けられることがありますが、こうした行為は自らを危険にさらすようです。
国家公安委員会の発行する「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況」によると、平成20年の不正アクセス行為の認知件数は2,289件で、前年比25.9%増となりました。
不正アクセスの内訳では「インターネット・オークションの不正操作」が最も多く、全体の68.1%。
また比較的安全と考えられているインターネットバンキングに関しても37件発生しており、全体の1.6%を占めています。
不正アクセスの手口の内訳を見てみると、「プログラムを使用して暗号を入手」したケースは意外に少なく、わずか2.8%。
これに対し最も多いケースは「パスワードの設定・管理の甘さにつけ込んだもの」で、78.8%とほぼ8割を占めます。
OSやソフトが進歩しセキュリティホールが改善されても、エンドユーザーがきちんと管理しなければ意味がありません。
最後の穴は自分自身です。
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2010.02.24 仮想敵
中世西ヨーロッパ。
聖地エルサレムをイスラム教諸国から奪還するため、カトリック諸国は遠征軍を送り込みました。
いわゆる十字軍です。
発端は東ローマ帝国領であったアナトリア半島が、イスラムのセルジューク朝に占領されたこと。
この時、東ローマ帝国皇帝はローマ教皇に救援を依頼しました。
その時の大義名分が、聖地エルサレムを異教徒から守ることです。
元々は領土問題ですが、求心力のある宗教は政治にうまく利用されてきました。
倫理観を欠いたこの動きは、後に政教分離運動によって是正されてゆきます。
23日、報道各社によると、トヨタ自動車の大規模リコール問題をめぐる米議会の公聴会がワシントンで始まるそうです。
公聴会は3回予定されており、初回は米国トヨタ自動車販売の社長らが出席予定。
戦いの第2幕が切って落とされました。
議会は遅れた対応と欠陥隠し疑惑などを、厳しく追及する見込み。
まとまりを欠くアメリカには仮想敵が必要でしたが、光栄にもトヨタが選ばれたようです。
「強いアメリカ」はどこへいったのか。
残念ながらあの国は、周囲の予想以上に参っているようです。
敵を見つけてライバル心を煽るのが手っ取り早い成長の方法ですが、それは第2集団が取る作戦で世界のリーダーが取るべき道ではありません。
東ローマ帝国がローマ教皇に救援を依頼したのは1095年。
395年から1453年まで1000年以上続いた偉大な帝国は、その後徐々に終焉に向かってゆきます。
アメリカの独立は1776年でまだ歴史が浅く、234年しか経過していません。
昔のように戦争によって先進国が入れ替わる可能性は近代社会においてあまり考えられませんが、後世の歴史家はその時代においてどの国が盟主か評価します。
未来の教科書に近代国家の盟主として載る国がどこか、分からなくなってきました。
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2010.02.23 メダルと人口
インドでスポーツに関するアンケートを取ると、他国にとっては不思議な結果が出ます。
「スポーツをしますか?」という質問に対しては、概ね9割が「いいえ」と回答。
スポーツは見るもので、自身がするものではない、という文化があるためです。
また女性が肌を露出するウェアを着ることに対し、好ましく思わないといった考えも影響しています。
このため、中国に次ぐ世界第2位の人口約12億人を抱えるインドは、今回のバンクーバーオリンピックでも22日時点で獲得メダル0となっています。
同時点で獲得枚数トップはアメリカの24枚。
2位ドイツ18枚、3位ノルウェー12枚と続きます。
アメリカは人口約3億1,500万人。
ドイツは人口約8,200万人。
ノルウェーは人口約480万人。
人口約13.5億人の中国は、5枚で8位に付けています。
人口約1億2,700万人。
日本は、銀メダル1枚、銅メダル2枚の計3枚です。
最近よくライバルとして紹介されるようになった韓国。
人口約4,830万人ながら、金メダル4枚、銀メダル4枚、銅メダル1枚の計9枚を獲得。
合計獲得枚数ランキングでも、開催国カナダに並ぶ4位につけています。
現在メダルを獲得しているは参加82カ国中24カ国ですが、アジア勢はほとんどおらずオリンピックが西洋のイベントであることを印象付けます。
ただ日本は人口分母が大きく、且つスポーツ文化も発展しているためメダルの獲得余地は大きいと言えます。
日程は半分を消化し終盤へ。
立場上色々言われているはずですが、個人的には選手達は何も背負わず自由にやって欲しいと思います。
その結果、ごく自然にメダルが増えれば、いろんなことが良い方向に動きそうです。
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2010.02.22 自ら守る
航空機パイロットの訓練の一つに、天地逆転状態からの復帰訓練があるそうです。
条件があり、計器のみで状態を判断して復帰させること。
高高度では気圧が低く人間の耳の機能は低下しており、上下のバランス感覚が麻痺していることがあるためです。
想定されているのは乱気流。
実際に乱気流により、機体がひっくり返った事例があるからです。
20日、報道各社によると、アメリカから成田に向かっていたユナイテッド航空機が乱気流に巻き込まれ、16人が負傷したそうです。
乗客が投げ出されて天井にぶつかるなど、機体は大きく揺れました。
幸い全員の症状は軽いとのことですが、天井に穴が開いたそうで乱気流の恐ろしさを物語ります。
周知のように、飛行機は世界で最も安全な乗り物。
米国家運輸安全委員会によると、航空機の死亡事故遭遇率は0.0009%。
これは8,200年間毎日航空機に搭乗しても、一度死亡事故に遭うか遭わないか程度の確率です。
また技術は進歩しており、対策としてウェザーレーダーが搭載されています。
これにより乱気流の事前発見はある程度可能で、発見時は回避行動が取られます。
今回は少し時間がなかったようでした。
大きな揺れが発生したのは、シートベルト着用のアナウンスが流れてからわずか10秒後。
投げ出された乗客は、シートベルトが間に合わなかった人達です。
ただ、裏を返せばベルトさえきちんと着用していれば防げたとも言えます。
一般に安定水平飛行に入ると、乱気流に巻き込まれる可能性は下がるようです。
注意が必要なのは上昇時と下降時。
ベルトサインが出るまでは余裕があるとは考えず、事前にトイレを済まして少し早めにベルト着用するなど、自己管理が重要と言えそうです。
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2010.02.21 ロイヤルカスタマー不在の行く末
カードで戦車が買える。
戦争の際、そのカード保有者は特別機で脱出した。
センチュリオン・カードは、様々な都市伝説に彩られています。
センチュリオン・カードは、アメリカン・エキスプレス・カードの最上級モデル。
カード色がブラックであることから、属にブラック・カードと呼ばれます。
一般グレードのグリーンからゴールド、プラチナ、ブラックの順にグレードが上がってゆきます。
プラチナ・カードから上は会員となるのにアメックスからのインビテーションが必要で、このインビテーション条件にも様々な噂があります。
プラチナ・カードの発行は1993年から。
センチュリオン・カードは2003年に発行開始されており、比較的歴史は浅いと言えます。
いずれもアメックスファンの獲得に一役買い、得意とするロイヤルカスタマーの囲い込みを後押ししてきました。
少し前まではこの層の獲得に各社躍起になっていましたが、時代は少し変わるかもしれません。
20日、読売新聞によるとオーストラリアのカンタス航空は、一部の長距離路線を除いてファーストクラスの廃止を決定。
機体を改装し、ビジネスクラスやエコノミークラスを拡充するそうです。
同報道では、旅客需要は回復しているもののエコノミークラス中心であることが紹介されています。
百貨店の凋落とユニクロの躍進は、まずプライシングありきであることを印象づけました。
航空業界は別格のイメージがありますが、グローバル企業が増え世界が狭くなるにつれ移動の足となりつつもあります。
日本国内でも既に現実となっており、「東京駅・新神戸駅」間は新幹線のぞみで13,760円。
これに対し「羽田空港・神戸空港」間はスカイマークエアラインで9,800円。
目的地によって異なる部分はありますが、所要時間ものぞみ2時間51分に対し、スカイマークは1時間15分です。
航空業界は既にブランド航空会社と格安航空会社の2極化が進んでいますが、今後他社もカンタス航空を追随しそうです。
結果、体力勝負がより激化し、数年後に業界再編の波がもう一度来ることになります。
オープンスカイ協定を受け、アメリカン航空・コンチネンタル航空・デルタ航空・ユナイテッド航空の米大手航空会社4社が「羽田空港・米国」間の発着を申請しました。
JAL争奪戦は第二幕がありそうです。
その時はANAも例外ではありません。
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2010.02.20 激務の意外な落とし穴?
社用車で営業していた頃、担当数が多かったこともあり問合せの電話がよく鳴りました。
いけないと思いつつも、多すぎるとすぐに対応しなければ処理しきれなくなるため、運転中に電話をとることもしばしば。
ハンズフリーキットを使えば?
もちろん購入していました。
ただ最近のものは分かりませんが、当時は最も良いタイプを利用していたものの、移動中は音声が乱れました。
やはり相応の報いがあるようで、きちんと取締りを受けました。
正確には覚えていませんが、点数とそこそこの罰金を支払った記憶があります。
17日、エキサイトニュースによると、アメリカのオンライン保険会社インシュランス・ドットコムが実施した調査では、危険な運転をする職業で最も多いのは弁護士・判事という結果が出たそうです。
同社によると過去に事故で請求した人のうち、職業別で最も多いのが弁護士・判事で割合は44%。
2位は金融サービス、3位は政府関係、であったそうです。
多少データの偏りを感じなくもないですが、副社長は「業務が忙しい職業の人はマルチタスクを要求されるため、事故を起こしやすくなる。」と説明しています。
平成11年11月1日、道路交通法が改正され運転中の携帯電話の使用が禁止になりました。
警察庁の「携帯電話等の使用に係る交通事故発生件数」によると、平成11年の携帯電話による事故件数は2,583件。
効果はすぐ表れ、翌平成12年は約4割減の1,453件となりました。
ところが平成13年には3,040件に増加。
平成14年も2,847件で、元に戻ってしまいました。
喉元を過ぎれば熱さを忘れるのはヒトの常ですが、運転中の携帯電話使用は少なくとも注意を散漫にします。
自戒を込めて、思い当たる節のある方は職業に関係なく控えましょう。
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2010.02.19 肝硬変、アルコールより怖いのは?
線維が増加し肝臓全体に浸潤。
全体がごつごつして硬くなり、見た目には岩のようになります。
典型的な症状は黄疸で、白眼が黄色くなってきます。
肝硬変になると血液循環に異常が生じ、肝臓の働きは衰えてゆきます。
一般には、アルコールの過剰摂取が肝硬変の原因であるイメージがありますが、実際は少し異なります。
日本肝臓学会の「肝がん白書」によると、肝硬変の原因の65.0%はC型肝炎。
アルコールが原因の肝炎は13.0%で、1割強しかありません。
そのC型肝炎にかかる原因の多くは血液、輸血。
現在はウイルス検査が行われるためまず問題ありませんが、以前はそうでなく全体の4割を占めます。
17日、入院中のタレントオール巨人さんが、自身のブログ一笑懸命・フルスイングで、病名を告白。
C型肝炎で、インターフェロン治療中だそうです。
症状によりますが慢性肝炎を発症した場合、20年で約6割が肝硬変へ進展。
また、肝硬変になると1割弱が肝細胞がんへと進展します。
最近私のような30代の人間に印象が強い方の、病気やご不幸のお話しをよく見聞きする気がします。
今回のオール巨人さんや、またこの日に亡くなられた藤田まことさんなどがそうです。
このところ不況の影響で、大物タレントが司会を外されたり番組が終了したりすることがありました。
こちらはテレビ業界の苦しい台所事情が現れた、ちょっとした入れ替え程度のイメージでしたが、病気やご不幸があると時代の節目であるかのような印象を受けます。
肝炎は必ず進展する訳ではありませんので、予後が良いことを祈ります。
また、肝臓は予備能と呼ばれる機能があり、通常は必要な機能の3倍程度の能力が予備として備えられています。
このため自覚症状がなく気付く頃には重症化していることがありますので、定期的な検査が重要です。
肝臓は別名「沈黙の臓器」と呼ばれています。
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2010.02.18 ゴールドラッシュ
18世紀後半、イギリスの探検家ジョージ・バンクーバーがカナダ西海岸地域を測量。
バンクーバーの地名はここに由来します。
人口約212万人。
推計人口約226万人の名古屋市に匹敵する規模です。
中国人が多いことが特徴の一つで、最も多いのは6割弱の白人ですが、2割弱は中国人が占めます。
このため北米有数のチャイナタウンが形成されており、昔中国の孫文が亡命してきたことでも知られます。
広域面積2,877平方キロメートル。
都市圏面積2,569平方キロメートルの鹿児島市より少し大きい規模です。
1858年にフレーザー川下流で金鉱が発見され、ゴールドラッシュが起こりました。
西岸海洋性気候。
8月の平均気温は最低13.4度、最高21.9度。
12月の平均気温は最低0.8度、最高6.2度。
夏は涼しく、冬はアメリカの北にある割にそれほど冷えません。
インフラは発達しており、既にリニアモーターカーが就航。
無人で運航している路線もあります。
都市と空港を結ぶスカイトレインは、カナダの鉄道車両製造技術とコンピューター制御技術を世界に誇示するため、国際交通博覧会に一部出展されたりしました。
観光では風光明媚なイングリッシュ・ベイが有名。
砂浜から望むサンセットは時を忘れさせてくれます。
バンクーバーオリンピックは序盤を終え、日本にも待望のメダルが出ました。
横浜市とバンクーバーは姉妹都市で、日本とは少なからず縁があります。
なるか、ゴールドラッシュ。
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2010.02.17 話半分
暴力的なゲーム、がいくつかあります。
爽快感を売り物にするものや、ゾンビなどが出てくるもの。
これらは時に幼児教育において否定されます。
暴力的なゲームは子どもに攻撃性をもたらす、というメディア報道が根拠ですが、ハーバード大学の心理学者によるとそうではないようです。
同大学のローレンス氏らは約1,200人の子供に調査を実施。
暴力的なゲームとそうでないゲームを体験させ、その後の行動を調べました。
結論はストレス発散程度で影響性は無し。
そのストレス発散もアクション映画を見た後の子どもと同程度で、やはり関連性は見られないとのことでした。
14日、ロイターによるとカナダのダルハウジー大学の研究チームが、医療ドラマで流される応急処置の約半数は間違いであるという研究結果を発表したそうです。
調査では対象の46%が、処置を必要とする患者を押さえ込むなど不適切な対応をされていました。
実際にそれを見てやってみようという人はまずいないかと思いますが、何かの時にふと思い出し善意で過ちを犯してしまう可能性があることを考えると怖い割合ではあります。
一般常識はメディアにより構成される部分が大きいですが、メディアは間違いとまでは言えないものの正しくもないケースがしばしばあるようです。
情報の位置付けは、時代によって移り変わってきました。
昔は知る術が無かったため、ヒトに聞かざるを得ませんでした。
その後ITが進歩し、誰でも情報が手に入るようになります。
現代では情報が溢れ、情報の精査が最も重要になりました。
見聞きする情報、必ず御自身でも確認してみてください。
もちろんこの気まぐれなコラムの情報もです。
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2010.02.16 拙い仕事が正しい仕事
書いてあるようにやれ。
個人的な解釈はいらない。
前職にて、担当金融機関を商品教育で回る際は、必ずそんな指示がありました。
読み上げるための原稿まで、わざわざ用意されています。
それまで常に自分自身の意見が求められる環境にいた為、これが金融機関かとカルチャーショックを受けました。
原稿がある理由は、常に均質な説明が必要であるから。
個人的な解釈による説明が受講者に個人的に解釈されると、全国で間違った解釈による金融商品販売が行われる可能性があるためです。
トヨタ自動車のリコール規模は、やはり拡大しました。
社長自ら会見に臨んだ際読み上げられた原稿は、原稿通りに読まれたものの一部では社長の個人的な感情移入があったように感じられました。
問題になった、ブレーキの時間差の部分。
表現では「ほんのわずか」となっていましたが、ここの読み上げには少し力がこもっていました。
実際の時間差は0.06秒。
確かにヒトがそれを感知することは無い様に思われます。
ただ、この部分はやはりあちこちで取り上げられました。
論調としては、直接そうは表現していないものの「暗にユーザーの勘違いと主張しており、責任逃れではないか」といった流れです。
社長の悔しい心中は分からないでもないですが、ここは均質な説明に徹し、個人的に解釈されることを避けるべきだったようです。
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2010.02.15 創造的休暇
経済波及効果は15兆6,000億円。
雇用創出効果は187.5万人。
平成21年9月の観光地域経営フォーラム報告書によると、「年次有給休暇」の完全取得が実現した場合、そんな効果が期待出来るそうです。
データの一部を見てみると、労働政策研究・研修機構の「データブック国際労働比較2008」によれば、ドイツやフランスが140日以上であるのに対し、日本は127.2日。
2国の年次休暇取得率がほぼ100%であるのに対し日本は47.4%で、確かに改善余地が大きく効果も期待出来そうです。
また、14日の産経新聞によると、祝日法の改正案が今国会にも提出予定。
ゴールデンウィークなどの大型連休を分散させる法案で、国内を4-6地域に分けて分散させる案が有力です。
混雑緩和で観光需要を呼び起こすのが狙いで、試算ではこちらも意欲的な数字が並んでいます。
連休分散に連続休暇の取得法制化などを合わせれば、より波及効果を望めそうです。
個人的には仕事ほど面白いものはないと思いますが、現実的に日本の労働者が疲弊していることも事実。
ラインを止められない製造業やグローバル企業などへの影響は未知数ですが、休日分散は是非推進して欲しいところです。
天才科学者アイザック・ニュートンは、ロンドンでペストが流行しケンブリッジ大学が閉鎖された時、2年ほど故郷のウールスソープへ戻っていました。
この間、微分積分学、光学、万有引力などの研究に没頭。
ニュートンの主要な業績はこのわずか1年半の間に集中しており、“創造的休暇”と称されています。
政府は休暇革命と称し鼻息の荒い様子。
せっかくの構想ですので夏の選挙のことは一旦忘れて頂き、打算無しで真摯に取り組んで欲しいと思います。
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2010.02.14 敵は一つ
ロシア121.1%増。
ブラジル82.7%増。
インド81.0%増。
中国80.0%増。
ドイツ23.9%増。
フランス22.3%増。
英国22.1%増。
日本19.0%増。
米国18.8%増。
ご存じのように、昨年度の各国株式市場は軒並み上昇しました。
不景気の底打ち感が浸透し、政情不安など様々な懸念材料を抱えつつも通期では堅調な展開となりました。
大きく出遅れた日本。
ただ、米国はその日本より低い上昇率となりました。
その一因は米国民の内面にあるようです。
13日、CNNの発表によると、最新の世論調査では米不況の責任はブッシュ氏が31%、オバマ氏が7%とする結果になったそうです。
また23%は、ウォール街の金融機関が原因と回答。
経済政策の失敗や金融機関の暴走に対するきつい評価と見られそうですが、別のところに本質的な問題を感じます。
1775年、アメリカ独立戦争が勃発。
1776年に独立宣言が発表されました。
1783年にパリ条約が締結され、ここに「アメリカ合衆国」が成立します。
負の歴史もあります。
入植時から続いていた先住民との戦争です。
インディアン移住法など強引な動きもありましたが、様々な過程を経て1846年には西海岸まで領土を拡大。
現在のアメリカ本土と呼ばれる北米大陸を確保しました。
アメリカの精神はフロンティアスピリット。
彼らは自らの力で、自らの責任のもとに歴史を築いていきました。
世論調査は今回が初めてではありませんが、誰かに責任をなすりつける調査に何の意味があるのか。
もちろん間違いがあれば正されなければなりませんが、後ろ向きな犯人探しは新しいモノを産み出しません。
超大国が超大国であり続けることは極めて難しいことですが、超大国であるが故の甘えもあります。
オバマ大統領は「Yes
We
Can」と謳いましたが、自ら開拓する精神を失った国民は自分たちがチェンジさせるのではなく、オバマ大統領がチェンジさせてくれることを期待しました。
個々が自立して改善しようとしなかった結果大きなモーメントは発生せず、株式市場の回復が他国に後れをとってしまったように感じます。
心理学者ウェイン・ダイアーは、こんな言葉を残しました。
過去のせい、誰かのせいを捨てた時から人生は好転する。
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2010.02.13 システムは機械にすぎない
一部の方にしか分からないかもしれませんが、昔の車は時速100kmを超えると「キンコン、キンコン」と警告音がなりました。
少し高めの音で、警告されている感が伝わる響きです。
ある時、知り合いに送って頂いたことがありました。
随分飛ばされる方で、警告音はずっと鳴りっぱなしでした。
その音は当時幼かった私に刻み込まれたようで、今も耳に残っています。
あの時、慣れきってしまった警告音はドライバーにとって何の意味もありませんでした。
12日、報道各社によると、金融庁はSBI証券に対し業務改善命令を出したそうです。
内容はシステム障害における不適切な対応。
同報道によると、SBI証券は2008年4月から2009年8月に発生したシステム障害のうち、4分の3超の592件を事実上看過。
社内では記録も報告もされず、誰も実体を把握していませんでした。
またそのうち33件は、受発注出来ないなど重大な影響が出たようです。
習慣性。
薬を飲んでいると、徐々に体が慣れて効きが弱くなることがあります。
この性質は、精神においても同じことが言えます。
サラリーマンで言えば、一度臨時ボーナスをもらうと、次にもらってもあまりインパクトがないことなどもこれに当たります。
システムがエラーを出しても、運営側がそれを適切に処理しないと意味を成しません。
優れたシステムであっても、最後はそれを使うヒトで決まるのです。
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2010.02.12 女性は強し
「不景気で 就活あきらめ 婚活へ」
10日、第23回第一生命サラリーマン川柳コンクールの投票がスタートしました。
総応募数は2万9,215句で、ホームページに傑作100選が公開されています。
最優秀作品を決める投票期間は3月12日まで。
いずれも哀愁ただよう力作揃いです。
リクルートワークス研究所によると、2010年3月卒の大卒求人倍率は1.62。
就職希望者数は、前年の44.3万人よりわずかに増えて44.7万人に。
これに対し求人総数は、前年の94.8万人から72.5万人に激減。
“人が増えて仕事が減った”結果、求人倍率は前年から24.3%悪化しました。
いわゆるバブルの頃の大卒求人倍率は、2.3以上を維持していました。
最も高かったのは、バブルの余韻を残す1991年3月卒で2.86。
2010年の1.8倍の水準です。
就活の次のターゲットとなったのが婚活。
ブライダル紹介サービスは拡大しており、推定市場規模は600億円前後とも言われています。
同川柳にも登場しており、「友人の 結婚式は 婚活場」とか。
女性はやはり強いようで、婚活成功後の投稿も多く見られました。
ただ、成功(結婚)してもその後の生活はなかなか分からないもののようです。
ふと、恐妻家の知人の顔が思い浮かんだ句を、同川柳100選より一つご紹介します。
「仕分け人 妻に比べりゃ まだ甘い」
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2010.02.11 車上荒らし、どちらも失うナビゲーション
随分昔ですが、、バイト先のファミリーレストランで車上荒らしに遭ったことがあります。
深夜バイトのため許可を得て車を止めていたのですが、確か明け方頃にやられた記憶があります。
大胆な犯行で、顔は分からないものの犯人の姿は防犯カメラに完全に映っていました。
録画されていることは分かっているはずですが、意に介す様子はありません。
それもそのはずで、車の鍵は本当に「イチ・ニ」程度の一瞬で開けられました。
当時の映像はあまり鮮明ではなかったため正確には分かりませんが、「イチ」のタイミングでバールのようなものを鍵穴に差し込み、「ニ」のタイミングでこじあけるイメージでした。
2秒もかかっていなかったかと思います。
物色時間も10秒足らず。
敵ながら鮮やかでした。
被害は当時凝っていたバス釣り用具一式。
尚、集中ロックタイプでしたが、不思議なことに集中ロックは故障しておらず、電気系統も無事でした。
10日、毎日新聞によると2009年のカーナビ盗難件数が、統計を取り始めた04年以来最多に。
外国人らの窃盗グループが活動しており、ネットオークションなどで高値販売しているそうです。
メーカー側も対策を講じており、セキュリティコード機能付きのナビが出回り始めました。
起動時に暗証番号の入力が必要で、また機種によっては電源切断時に自動的にロックがかかります。
ただ外されて暗号解析される可能性があるため、こちらも残念ながら万能ではありません。
そこで、オプションで特殊工具による設置をする方法があり、この方法であれば一般工具で外せなくなります。
その代わりダッシュボードごと乱暴に取り外されるケースがあり、やはり絶対に安全な方法はないようです。
対策しないよりは、した方が被害に合う確率がぐんと下がります。
きちんとした統計ではありませんが、窃盗犯は犯行に及ぶかどうかを概ね5秒以内に判断するそうです。
未知のパーツなど、少しでも躊躇する要素があれば選択肢から外れやすくなります。
景気が悪くなると、どうしても犯罪は増えやすくなります。
ただ周知のように日本は検挙率が高く、日本財団図書館「社会の安全」によると窃盗において日本の検挙率はドイツ・イギリス・アメリカ・フランスの5カ国中トップ。
アメリカの2.0倍、検挙率の最も低いフランスの3.2倍の検挙率を誇ります。
犯罪者も人生のナビゲーションを失うことになりそうです。
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2010.02.10 ○○産羽毛布団
中部ヨーロッパの内陸国ハンガリー。
ドナウ川に育まれ、温和な大陸性気候をもつこの国は、羽毛の名産地として有名です。
羽毛布団と呼ばれるには、水鳥のダウンを中綿に50%以上使用していることが必要です。
水鳥の胸元の毛は軽くて保温性があり、高級素材として周知の通りです。
水鳥には2種類あり、グースとダック。
より高級なのはグースです。
羽毛布団は中世ヨーロッパ頃から使われ始めましたが、日本で広まったのは1950年以降。
当初は看護士など、夜勤の多いところで利用されました。
毎日布団を干すことが出来ない環境にあっては、羽毛布団のボリュームのある形状が持続される性質が非常に便利だったそうです。
ただ実用性が評価されたものの、一般的な認識としては「贅沢品」で40%もの物品税が課せられたことから利用はごく一部でした。
急速に普及するのは高度成長期に入ってからです。
羽毛は時に悪質な利用をされ、性質の悪い業者がはびこることがありました。
産地表示の基準が緩いことがその代表で、99%中国産でも、1%のハンガリー産が入っていればハンガリー産と表示出来てしまいます。
やはり自身でよく確認することが重要です。
虫の駆除が難しいことがネックで、なかなか拡大しない時期もあったようです。
最近は技術革新が進み、布団の主役と言えばやはり羽毛布団になりました。
2月10日。
今日はふ(2)とん(10)の日。
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2010.02.09 「TR-52」ソニー10万台キャンセル事件とサントリー
「10万台のオーダーを出そう。ただし、ソニーブランドでは売れない。ブローバーの商標をつけることが条件だ。」(「ソニーはどうして成功したか」より)
1955年4月、東通工(現ソニー)の盛田氏は、苦境に立たされていました。
TR-52は東通工初のトランジスタラジオ。
アメリカの大時計会社ブローバーが関心を寄せ、商談に臨んだところそう切り出されました。
10万台の注文は欲しい。
ただ他社の商標をつけるのは軍門に下ることになる。
それでいいのか。
盛田氏はこの商談を蹴りました。
同等な立場で、お互いの利益のために交渉するのが経営者のあるべき姿。
「TR-52、10万台キャンセル事件」はこうして幕を閉じました。
ソニーはその後“世界のソニー”となります。
8日、サントリーはキリンとの統合交渉が決裂したことを発表しました。
自社発表では「統合比率をはじめ、キリン社との間に認識の相違があり」と明記され、「1:0.8」の統合比率がやはりネックとなったようです。
2008年12月の連結売上は、サントリー1兆5,130億円、キリン2兆3,036億円。
キリンは1.5倍以上の売上を誇り、単純に比率換算すると「1:0.66」。
クレディ・スイス証券が試算したサントリーの理論時価総額でみると「1:0.6」が妥当で、キリンとしては0.8はかなり譲歩したラインと言えます。
グローバル競争の中でサントリーが単体で生き残る難しさは、社長自身も表明しています。
食品・飲料会社世界3位の米ペプシコは、2008年12月期の売上約433億ドル(約3兆8,970億円)。
サントリー・キリン連合の3兆8,166億円はこれにほぼ匹敵し、世界の中では小粒企業の多い日本においてメジャー選手となれるチャンスでした。
よく決断したな。
トヨタ以外に世界で戦える企業となれる機会はまずありません。
サントリーが求めたのは対等合併。
創業家一族に傲慢さの気配が無いわけではありませんが、経営者としてはあるべき姿だと思います。
食品世界トップはネスレ。
2008年の売上高は、約1,100億スイスフラン(約10兆2,900億円)です。
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2010.02.08 「羽田⇔札幌」往復、埋まらない1万3,000円
2010年3月1日月曜日、「東京羽田空港⇔札幌千歳空港」間。
JALは特別割引7チケットで片道1万5,300円、往復3万600円。
ANAも特割7チケットで片道1万5,300円、往復3万600円。
スカイマークエアラインは前割21チケットで片道8,800円、往復1万7,600円。
その差は往復で1万3,000円。
スカイマークエアラインは4割以上安い計算です。
いざ乗ってみると、理由はすぐに分かります。
そもそもスカイマークエアラインは「札幌・羽田・神戸・福岡・那覇」などに路線が限定。
基本的に不採算路線は飛びません。
機体はJAL機やANA機と比べて二回りほど小さく、ボーディングデッキでは「小さいね」という声がよく聞かれます。
機内サービスは最小限で、ドリンクはお金を払って購入しなければなりません。
ただ、価格競争力は圧倒的です。
7日、読売新聞によると、日本航空会長に就任した稲森会長が、米デルタ航空との提携を一旦白紙に戻したことが明らかになりました。
提携による収益の一時的な落ち込みを懸念したもので、再精査するとしています。
精査そのものはあるべきですが、気になるのが複雑な組織背景が原因で中身よりも周囲が納得しやすい結論にゆくのではないか、という点です。
業種は少し異なりますが、民営化の成功例ではよくドイツポストが挙げられます。
物流会社DHLを買収して傘下に収め、DHLの収益状況の影響は受けるものの世界4大物流へ成長を遂げました。
日本航空とデルタ航空の提携は、アジアや欧米の航空網をデルタ航空が補完する点で分かりやすく周囲の賛同も得やすいのですが、日本での競争力の低さはあまり改善しません。
この点は提携先が米アメリカン航空でも同じです。
このため人員削減計画も進んでいますが、ベースの人件費が高いため1万3,000円の差はひっくり返せません。
スケールメリットを活かすとしても、じり貧の展開になります。
リスクコンサルティング業に進出してはどうか。
TEMという技法があります。
「Threat=脅威。悪天候や空港の機体混雑など外的要因。」と「Error=航空機器操作ミスなどヒトの内的要因。」をManagementする考え方で、航空安全技法の一つです。
リスク管理が最も要求される航空業界は、リスクマネジメントにおいて様々なノウハウを蓄積してきました。
そのフレームワークは、様々な業界に転用が可能です。
新経営陣は、8日以降に最終結論を出す見込み。
敗戦処理の結論ではなく、次のステージで勝つ戦略が期待されます。
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2010.02.07 ロシアの新軍事ドクトリン、捨てきれぬプライド
「ロシアの国家としての存続を脅かすような通常兵器による侵略に対しては、核兵器の使用を辞さない」
5日、報道各社によるとロシアの新軍事ドクトリンが承認されました。
上記はその内容の一つですが、核兵器による反撃の可能性が明記されています。
核軍縮へ逆行するものなのか。
経緯を見る限りでは、もはや超大国ではないロシアの捨てきれないプライドと打算が伺えます。
オバマ政権の2011年度予算教書では、核の安全保障政策費が前年比13.4%増となりました。
金額は110億ドル(約9,900億円)。
この内、核兵器の性能維持に必要な費用は70億ドル(約6,300億円)です。
自衛隊の防衛予算は約4.8兆円。
核保有を推奨する訳ではありませんが、核兵器による防衛は桁違いに割安です。
核兵器の保有には不思議な前提があります。
相手国の侵略、又は核兵器による先制攻撃です。
ところが確実な反撃が見込まれるため、テロやクーデターなどの特殊ケースを除き、理屈上は核戦争は起こり得ません。
「抑止」という名の稚拙な理屈ですが、大国はこの極めてシンプルで矛盾した原理に基づき核装備を整えてきました。
貯まりに貯まった各国の核弾頭数は、平成21年度防衛白書によると米国5,576、ロシア3,909。
5大国の残り3カ国では英国185、仏348、中国176。
米露が核弾頭を減らしたくなる気持ちは分かります。
今回のドクトリンでは、昨年騒がれた地域紛争などに対する核使用の可能性には言及されませんでした。
対外的には「核なき世界」へのある程度の配慮と見られていますが、本来の狙いは膨れ上がった核弾頭を削減して経費を減らしつつ、東の盟主としての存在感を示すことです。
ロシアのGDPは米国の8分の1以下で、本来は東も何もありません。
無用の儀式に感じますが、経緯はどうあれ核弾頭数削減の流れがなんとか続くことをひとまず評価したいと思います。
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2010.02.06 金融危機下でも好調な欧州の国、ポーランド
少し相場が動き始めました。
想定の範囲内ですが多少荒れ気味で、EU諸国の財政懸念が増幅しつつあり相場に影響を与えています。
典型はギリシャやポルトガルなど。
ただ、EUに加盟しているのは27カ国。
それだけあれば、様相が異なる国も出てきます。
EUROSTAT(欧州統計局)によると2009年12月の小売売上高は、EU27では前年比1.0%減。
ただ加盟27カ国中7カ国は前年比増で、最も増加率の高いのがポーランド。
前年比4.6%増で、11月の同4.6%増に続き高い伸び率を維持しました。
ポーランドは人口約3,800万人。
カナダの人口約3,360万人を上回り、消費意欲が高いのが特徴です。
また自動車大国ドイツの隣国であることから安価で中古車を調達することが可能で、不況下でも消費が支えられやすい独特の背景があります。
GDP成長率は2008年下半期から失速したものの、2009年第1四半期を底に反転し、以後上昇。
株価指数も2009年は33.5%上昇しました。
欧州も蓋をあけると勝ち組と負け組の2つに1つ。
欧州不安は欧州勝ち組への資金シフトを促し、ポストBRIC'Sとしてユーロ新興国を産むかもしれません。
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2010.02.05 左脳の仮想世界、右脳の調整
会社に遅刻しそうだとします。
あなたは当然会社に電話しますが、さてなんと言ったものか。
左脳が活動を始め、いくつかの言い訳を考えます。
電車が遅延しました。
体調不良のため、病院に寄ってから出社します。
見知らぬおばあちゃんが道に迷って困っていたので、背負って目的地まで連れていってあげました。
これらは左脳が創り出した仮想世界と言われます。
ここから右脳が現実的な調整をします。
結果、普通3番目は選ばれません。
右脳は、3番目の答えが仮に事実であっても受け入れられないことを知っているからです。
ヒトは相手が求める答え、納得する答えを自律的に選択する傾向があります。
これは自分自身についてもあてはまり、体調が悪い時に医者に「どこも問題ありません。」と言われるよりは、「少しお疲れなのかもしれませんね。一応薬を出しておきます。」と言われた方が安心します。
右脳の調整は便利ですが、時に落とし穴にはまります。
調整された答えであるがゆえに、実体と乖離するところがあるからです。
最近ではプリウスのブレーキ問題にも、少しその傾向を感じます。
届け出件数が少ないことから、疑問に思い始めた結果、あれもこれも気になりだしたのではないか。
もちろん少ないとはいえお客様がそう感じていることは事実で、それぞれにきちんと対応しなければなりません。
ただ、トヨタ副社長が述べたように、「ブレーキが効いていないわけではなく、急に止まらないようソフトに効いてくるブレーキがあり、フィーリングの問題。」となるとこれはやっかいです。
医者に「どこも問題ありません。」と言われた時と同じだからです。
ブレーキ問題に関しては、まだ正式な調査結果が出ていません。
発表の際は、慎重な回答が求められます。
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2010.02.04 自由か、しからずんば死を
青と白。
十字と9本の縞。
ギリシャの国旗は独立戦争時のスローガン「Eleutheria
e
Thanatos」を表しています。
その意は「自由か、しからずんば死を」。
激しい情熱をもって自由を選んだギリシャですが、その後自由が産んだ政権はポストドバイの引き金を引きました。
2009年10月、発足した新政権は2009年の財政赤字を、前政権の見通しの2倍に引き上げ。
市場に不信が産まれました。
同年12月8日、格付会社のフィッチはギリシャの格付けをAマイナスからトリプルBプラスに引き下げています。
報道各社によると、ギリシャにおける2009年の赤字はGDP比12.7%。
財政健全化計画では、2010年は赤字を4%圧縮予定です。
強気な目標ですが、実現は未知数で欧州信用不安の一因となっています。
不安の種が尽きると逆に不安になるのがヒトの常のようで、米国ではオバマ規制不安、欧州ではギリシャ不安、アジアでは中国の不動産バブル再燃対策としての金融引き締め策不安、などが盛んに強調されるようになりました。
日本はお家芸の政情不安。
財政以前の問題です。
プラス材料としては、3日、欧州委員会が注文をつけたもののギリシャの財政健全化計画の支持を表明しました。
結果、ギリシャ国債の利回りは改善しています。
年初から堅調な推移を見せた株式市場に対し、警戒心が発生するのは正常な反応です。
ただ、例によってですが、過剰な反応は不要です。
今年はまだ1カ月しか経っていないのですから。
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2010.02.03 働くを楽しむ
「年収を取りますか?命を取りますか?」
激務の仕事では、しばしば問われることです。
日々終電始発を繰り返していれば、寿命が縮まることは医学的にほぼ証明されています。
ただ、仕事の難易度が上がり、扱う金額の桁も変われば自ずと費やす時間は増えてゆきます。
古いデータですが社会実情データ図録によると、2000年において週当たり労働時間が50時間以上の労働者割合で見た場合、先進国18カ国中、日本はトップで28.1%。
2位ニュージーランド21.3%、3位米国20.0%です。
最も割合が低いのはオランダで1.4%。
1日10時間労働、平日5日で50時間ですので、勤務時間が午後5時までであれば午後7時までには大半のオフィスが閉められる計算です。
うらやましい。
そんな声が聞こえてきそうですが、日本で実際にこのような状況になるとどうなるでしょうか。
恐らく、むしろ馴染まないのではないかと思います。
以前、転職希望の方のお話しを聞いた際、こんなことをおっしゃっていました。
「今の会社は4時50分には皆が帰る支度を始め、5時ちょうどになると誰もいなくなる。会社に将来性が感じられないので転職したい。」
もちろん残業したいと言っている訳ではありませんが、真面目な日本人は勤労体質があります。
使える時間をフルに使ってアウトプットする。
仕事の複雑さ故に高い能力が求められ、それを完遂した時に得られる爽快感や充実感は達成した者にしか分からないモノと言えます。
要はその仕事にやりがいがあるか。
残業大国日本は、業務量が多い分そんなチャンスのある国なのかもしれません。
尚、私は自らにはなかなか実践出来ないものの、残業容認派ではありません。
昔、「ハイパフォーマー程帰るのは早い。」と教えて頂いたことがあります。
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2010.02.02 迷走子ども手当、内容を固めてその先の議論へ
月給が月37万円。
副業収入が月11万円。
借金が月44万円。
月の収入は92万円ですが、半分弱が借金です。
出費は92万円。
返済出来ないため、借金は増えてゆきます。
日本の家計はそんなイメージです。
1日、時事通信によると平野官房長官は「子ども手当は満額支給」という考えを改めて強調しました。
野田財務副大臣が、2011年からの子ども手当満額支給は困難と表明したことに対するもので、姿勢は評価出来ます。
懸念されるのは未だ支給内容が確定しておらず、その先の活用議論が進んでいない点です。
定額給付金の時もそうであったように、消費拡大の目的が果たされず貯金が増えるだけでは意味がありません。
赤字の真っただ中での支給ですから、あるべき議論はどうすれば活用されるか、です。
慶応義塾大学の赤林教授によると、イギリスの事例では子ども手当の支給先の変更により、子ども服の支出が増加したそうです。
イギリス政府はそれまでの父親における税額控除方式から、母親への現金給付へ変更。
子どもの数が2人の世帯では、子ども服への支出が44%増加しました。
事務手続きの煩雑さはあるものの、日本の子ども手当は役所での現金直接手渡しとすべきです。
定額給付金は、しばらくしてから口座へ振り込みがありました。
一部を除いて入金連絡がないため記帳しなければ気付かず、そのまま眠っている給付金があります。
また、手渡しの際に公共機関の割引チケットなどを同時に支給。
そのまま購買活動につなげる流れを作ります。
もちろん共働き世帯等への配慮は必要で、理想はコンビニ受取りです。
その際国からコンビニへ現金を送る訳にはいきませんし、また事務・システムコスト、防犯上の問題もあります。
そこで、まずコンビニ店舗での受け取りを事前予約制にして、コンビニ側は支払いタイミングが事前に分かり、且つ個々の受取り時期はランダムにずれるようにします。
また、システムは公共料金決済システムを応用し、コストを削減します。
尚、地域振興券が振るわなかったように、商品券の類は選択肢から外します。
あくまで、“現金が直接サイフに入る”ことが重要です。
直接手渡し方式では、一部の給付金は恐らく受取人が現れません。
また、口座へ振り込まれる方式よりは手間がかかることから、場合によってはかなりの残額が出る可能性もあります。
その場合は、引き取り期限を定めて対応。
それでも多額が残るようなら、一つ結論が出ます。
2万円前後は国民にとって、それほど意味が無いのです。
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2010.02.01 新聞・テレビ・インターネット、広告媒体の10年
テレビ広告は力を失いつつある。
インターネットが躍進し、かなり前からささやかれるようになりました。
インターネットは双方向性があり、費用対効果の測定が容易。
またYahoo!JAPANの1日あたりページビューは10億を突破しており、その圧倒的な通行量が魅力です。
ただ、統計をみる限り、テレビ広告もなんとか踏ん張っているようです。
電通調査によると、1998年の総広告費は5兆7,711億円。
2008年の総広告費は6兆6,926億円。
10年かけて広告費は9,215億円増加。
割合にして16.0%増となりました。
98年からネット広告は年平均52.3%増で成長。
10年かけて87.2倍に拡大しています。
テレビ広告は2008年から過去10年で、3回の前年比増を記録。
トータルでは年平均0.4%減であったものの、10年前の96.7%の水準でその位置をキープしています。
役割は多少変わりました。
安価で費用対効果が見えやすいインターネットはプロモーションに向き、ブランディングやそれによる顧客ロイヤリティー深化にはテレビ広告が向きます。
予算に応じてですが、使い分けが重要になってきます。
この間最も減少したのは新聞。
年平均3.5%減少し、10年前の66.5%の水準となりました。
昨今では新聞は電子メディアの有料化方向へ動いていますが、新聞広告費はより縮小していくでしょう。
シェア奪回を目論むよりも特定の知識富裕層向けに特化し、利益率を上げる戦略があるべき姿と言えます。
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Adual株式会社(アデュアル)
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代表取締役 堀池泰) |
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