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IPOを考える社長の気まぐれコラム

2010.05.31 もし社民党が政権を担当したら

「目的(日本国の安全、極東における国際の平和と安全の維持)外の基地使用の原則禁止」。

社民党政審全体会が掲げる日米地位協定改定案(社民党案)の概要では、最初にそう記載されています。
同案は低空飛行訓練など事実上協定違反となっている訓練の抑制などを訴えてはいるものの、前提は基地ありきで基地不要論を提唱しているわけではありません。
大枠の方向性では民主党と何が違うのか。

30日、社民党の福島瑞穂党首は日本テレビに出演し、鳩山政権に対する今後のスタンスについて「野党になります」と明言しました。
筋を通した、と賞賛する風潮もありますが、では仮に社民党が政権党であったならどうするのか。
社民党案に沿えば、少しずつ改善するよう努めるものの訓練や演習は継続され、現状から大きく進展する訳ではありません。
基地の県外移転も米国の同意が取り付けられるなら話は別ですが、同意出来るぐらいなら最初からこんな問題にはなっていません。

今回の一件では鳩山首相が余計なことを言い出しさえしなければという側面が大きいですが、社民党の無責任なポイント稼ぎも認めがたいと言えます。
5月14日発表の時事世論調査では、各党の支持率は自民13.2%、民主17.0%、社民0.7%。
昨年8月に結成されたばかりのみんなの党ですら2.5%で、社民は元々議席数の都合によるおまけでした。

今後変動が予想されますが、少なくとも社民の支持率は上がるでしょう。
最も困るのは更に一見国民に受けの良い空想論を唱え、ある程度の議席数を確保してしまうケースです。
経済の回復がまだ脆弱な中、政局の混乱は避けたいところです。

夏の選挙は選択肢が増え、難しい判断になります。
混乱は時に大きな機会。
骨太の方針を期待したいところですが。
  
2010.05.30 iPadにみる韓国勢の台頭

部品原価58.85ドル、小売価格149ドル。
iSuppliによると、i Pod nano 4Gモデルにおける部品原価の割合は約4割。
これをさらに分解すると、フラッシュメモリーが24ドルで40.8%を占めます。
フラッシュメモリーを押さえたモノが勝つ構図で、以前はここに東芝なども入っていました。

銀座で1,000人以上の行列が出来るなど、お祭り騒ぎとなりつつあるiPad。
部品構成はi Pod と異なりますが、iPadではフラッシュメモリーやDRAMを提供したのは韓国勢。
韓国製品は日本製より平均して2〜3割程度安く、情報端末の在り方を変えると言われるiPadでシェアを高めたことは象徴的な出来事と言えます。

IMFによると韓国の2008年GDPは9,470億ドル(約85兆円)。
BRICsの一角を占める新興国ブラジルは同1兆5,728億ドル(約142兆円)で、韓国の規模はまだそれほど大きくありません。
ただサムスンの2009年度営業利益は、11兆ウォン(約8,700億円)。
日本勢は2010年3月期決算でソニーの営業利益が318億円、パナソニックが同1,905億円で、圧倒的な差があります。

日韓はしばしばライバルとして取り上げられるものの、日本は未だに「まだ韓国は」という意識があります。
ところが蓋を開けてみれば、コスト競争力でも利益でも歯が立たないのが実情です。

サムスンの目標は2020年売上高4,000億ドル(約36兆円)で、世界に冠たる企業となること。
ソニーは3Dテレビに力を入れ、テレビ販売シェアを伸ばすことを高らかに掲げました。
  
2010.05.29 日本株、底打ち見込み

4月の完全失業率は5.1%。
1月、2月は5%を下回っていましたが、3月に引き続き5%台となり、0.1ポイントですが悪化しました。
企業業績は改善していますが、新興国などの外需に支えられる構造でなかなか労働者にまでその恩恵が行き届きません。

相場は欧州不安の連鎖が大きく、急激に後退。
25日は終値で9,460円となり、節目の9,500円を割り込みました。
ただ、一区切りついたようです。

先週末の日経平均終値は9,763円。
前日から123円上昇し、25日からは303円の上昇となりました。
4月の最高値は5日の11,339円。
ここから5月25日までの下落幅は1,879円に達しており、割安感からまだ戻り余力を残しています。

ユーロ不安は引き続き警戒する必要がありますが、ある程度の底打ちは確認されました。
問題はどこまで伸びるか。
28日も上値は重く、引けにかけて9,800円に近付くも鈍い動きとなりました。
米欧、BRICsも回復しておりこちらも底打ちの様相ですが、まだ力強さには欠けます。

気になるのはドイツを中心とした規制の強化。
また欧州の借金問題は解決しましたが、財政赤字が改善されるかはこれからですので注視する必要があります。
上値の重さからまだ投資家の不安が払しょくされた訳ではなく、わずかなはずみで再度下落す可能性は残ります。

節目は来週に一度調整の売りが出た後。
一旦利益確定売りの下落が入り、その後1万円に届くかどうかが分岐点となりそうです。
  
2010.05.25 虚像は踊れない

Who says Elephants can't dance?

誰が巨体の象は踊れないと言ったのか。
IBMの元CEOルイス・ガースナー氏は、がちがちの官僚主義で就任時フットワークの極めて悪かった同社を再建。
著書「巨象も踊る(Who says Elephants can't dance?)」で、その成果をそう言ってのけました。
同社事業の中心はハードウェアでしたが、現在はソフトウェア及びソリューション事業会社へと変貌を遂げています。

23日、報道各社によると、鳩山首相は沖縄の基地問題において、辺野古沖移転案で進める方針を表明。
8カ月の迷走の結果が当初案で、当然のことながら各メディアから非難の集中砲火を浴びました。

基地問題に限りませんが、成功事例として認知されている事業仕分けでさえ複雑な背後問題に完全には入り込めず、結果、仕分け判断がその後反映されない状況が発生しています。
公正を欠く独立法人や公益法人などは正されなければなりませんが、関連団体や利害関係者が多いことから単純にバッサリと切ってしまうことが出来ない構図は基地問題と似ているところがあります。

ただ、政治家は決断しなければなりません。
十分に検討された結果、最終的にAプランとBプランが残りどちらもデメリットがゼロではないものの総合的に良い結果をもたらすのであれば、後は意志による決断しかありません。

その巨大さから問題が複雑に絡み合っていたとしても、構造転換などの決断によりその呪縛から解き放たれることは、企業実績ではあるもののガースナー氏によって証明されています。
次の決断は、財政問題。
日本という巨象は、製造業やサービス業を中心に十分な実力・潜在能力を持っています。
踊れないのはリードする人間の問題です。

日本は敗戦国ながら奇跡的な成長を遂げ、世界2位の経済大国となりました。
今年、GDPで中国に抜かれることは確実で、その地位は虚像となります。
巨象復活のために求められるのは、まず借金体質との決別。
リーダーが指揮を執れないのであれば、新しいリーダーを擁立すべく有権者がリードするしかありません。
  
2010.05.23 自然との境界線、ヒトに残ったクマの爪痕

1915年12月9日から14日にかけての約6日間。
この6日間は、自然と人間との境界線が曖昧になっていることを示した期間でした。

北海道の山村で、熊による事件が発生。
冬眠に失敗した空腹のヒグマが数度にわたり民家を襲い、捕殺される14日までの6日間に数名の死傷者を出す大惨事となりました。

薪を得るための森林伐採、内陸部の開拓。
様々な理由でヒトの領域は拡大されていきましたが、必ずしもヒトの創った境界線が自然や動物にとっての境界線になる訳ではないことが証明されています。
100年近くも前のことです。

22日、時事通信によると、北海道の山林で男性が血を流して倒れているのが発見されました。
右肩から胸にかけて、大きな爪でえぐられたような深い傷痕があるそうです。
管轄警察署ではヒグマによるものと見ています。

食料不足のため動物が山里へ下りてくることは、しばしば報道されています。
林道が至るところに作られ、ダム建設などの開発事業もあちこちで進められました。
動物の居場所が、どんどん縮小していった結果です。 

クマの分布は意外に広く、北海道ではほぼ全域、東北地方や中部地方では6割以上の地域に棲息しています。
山間部だけの事ではなく、ゴミを捨てることがクマにとっての餌付けとなり、山から下りてくるケースもあります。

妙な気候が続いていましたが、徐々に夏に近付いてきました。
事故はごく稀ですが、山のレジャーは少し注意が必要かもしれません。
モスクワで有名なサーカスの元調教師は、インタビューでこんなコメントを残しています。

「飛び掛る前に何秒か必要なトラやライオンとは違って、熊はすぐに襲いかかれます。前脚で人間の頭を殴り、倒すことが出来るからです。」
  
2010.05.22 名もなき市場不安の増幅、アイスランドの呪い?

ヒトは名を付けることにより、ある一定の安心を得ることが出来ます。
正体不明の飛行物体も、UFOと名付けられると看過しても問題ない印象を受けるのもその一つです。
心理学ではネーミング効果としてよく取り上げられますが、逆に名の無いものは得体が知れないとして強い忌避感情が発生します。
現在の市場情勢はそんな感情に支配されているようです。

21日、日経平均の終値は9,784円。
2月9日の年初来安値を終値ベースで更新しました。
長期トレンドを判断するうえで重要な指標である200日移動平均線を割り込んで以来、少し下値が見えない展開となってきました。
また昨年7月頃から上昇基調に転じた200日移動平均線は、一時的とは思われるものの再び下降し始めました。

発端はギリシャ問題ですが、借金問題はひとまず片が付いています。
5月19日の大型償還85億ユーロ(約9,350億円)は無事通過。
また2010年度の償還額は150億ユーロ強(約1兆6,500億円)ですが、融資枠が200億ユーロ(約2兆2,000億円)あるため問題ありません。
スペインやポルトガルの財政問題はあるものの、欧州安定化基金は当初予定から大幅に積み増された7,500億ユーロ(約82兆5,000億円)に達しており、ひとまず十分な規模となりました。

仕組み上、借金の問題はある程度片付きました。
ところがそれでも市場は落ち着きません。
ささやかれているのは、借金の問題が片付いても財政再建が成果を出さなければまだ同じ事になる、という悲観論。
ただ各国の財政赤字は今に限ったことではなく、このタイミングで強調されるのは不安材料を探さずにはいられない投資家心理が蔓延している結果と考えられます。

次の心理的な節目は9,500円。
ただ昨年のドバイショック時は、11月27日に9,082円まで下落しています。

これまでは行き過ぎた過熱状態続いていましたので下落そのものは自然な流れですが、まだ
ネーミングされる程の状況ではないのが逆にネックです。
報道で「○○ショックは落ち着きを取り戻したようです」と流されるのが手っ取り早いのですが、それが出来ないからです。
“アイスランドの呪い、ボルケーノショック”あたりでいかがでしょうか。
 
2010.05.20 車10台13億円

ロレックスなんてセイコーみたいなもんだ。

資産家のお客様が、ロレックスをそう評価していました。
デスクには機械仕掛けの腕時計が雑に並べられ、少し奥にはドイツ製のアンティーク置時計が見えます。
一つ何百万円とするものですが、こちらも無造作にほり出されています。
誰でも持っているものを持つのは恥ずかしい。
そんなことをおっしゃっていましたが、おカネが余るとヒトの感覚は随分変わるようです。

19日、報道各社によると、中東在住の資産家が車10台を約13億円で購入したそうです。
車はアストンマーチンが発売予定のスポーツカー「One-77」。
ボディは1,500kg未満と軽量ながら最大出力700馬力を超えるモンスターマシンで、世界限定77台であることからその名がつきました。
同資産家はそのうち10台をオーダー。
ボディーカラーや内装などは変えてオーダーしているとか。
13億円の一括オーダーは、アストンマーチンにおいて初の事例だそうです。

欧州不安や口蹄疫など感染拡大など景気の悪い話が続き、企業業績の回復基調にも関わらずまだ明るい話題に事欠く状況が続いています。
ただ、3月の消費支出は前年比4.4%増とここ1年で最大の伸びとなっており、力強さも示しました。
景気のいい話はまだ控えられる空気がありますが、そろそろ解禁して良いかもしれません。
  
2010.05.19 発表の仕方が問題、韓国船沈没事件

明日20日、韓国軍と民間調査団は韓国船沈没事件の調査結果を発表予定です。
原因は不明ですが、実際にどうであったかより発表の仕方が問題です。

18日、朝日新聞によると、現場の火薬成分は北朝鮮が使用する魚雷とほぼ一致した、とのことです。
決定的証拠になるかどうかはまだ不明ですが、状況証拠が多いことは事実です。
問題は意図的なものであったのかどうか。

ただ、実際に北朝鮮が仕掛けるということはまず考えられません。
米国他に格好の口実を与えることになりますし、国家の威信を賭けて万博開催中の盟友中国にも悪影響が及ぶためです。
あるとすれば北朝鮮軍部の暴走ぐらいです。

意図的でなかった場合、考えられるのは現場の人為的な事故。
なぜ敵と認識したか。
魚雷攻撃であった場合、なぜ韓国船は探知出来なかったのか。
このあたりの真相は謎で、様々な憶測が流れています。
どのみち公表されることはない内容ですが、考えられるのは北朝鮮の索敵誤認と韓国の哨戒不備ですのでどちらも軍組織の未熟さを露呈したことになります。

いずれにせよ、20日に予定通り発表があるとすれば、発表の仕方が問題です。
調査途中で北朝鮮の関与が疑われる情報が随時リークされたことから、犯人は特定できなかったとしつつある程度北朝鮮の関与については触れることが予想されます。
結果、当然新たな経済制裁も実施されるでしょう。
さて、その後の北朝鮮は。
極めて低い可能性ですが、おびき出されて軍事行動に及ぶ可能性も完全には否定出来ません。

思い出されるのは朝鮮戦争の際における、日本の特需。
誰かが仕掛けたのか、事故なのか。
それはさておき20日の発表の仕方如何では、間接的に経済に与える影響が大きくなりそうです。
  
2010.05.17 時速158kmのスイング

内角の速球で三振を狙いました。
手を出す様子がないので打ち取ったと思ったのですが、ミットに収まる直前にバットがもの凄いスピードで出てきてファールにされてしまったんです。
あれには驚きました。
日本シリーズに初出場したイチロー選手と対戦した当時ヤクルトの古田捕手は、そんなコメントを残しています。

現地時間15日、マリナーズのイチロー選手はレイズ戦に出場し、4打数2安打。
7試合連続マルチ安打となりました。
打率は3割6分まで上がっています。

スイングスピードに関しては様々な考察がありますが、基本的なメリットはスピードが速ければ速いほどより長い時間ボールを見ることが出来る点です。
よく懐に呼び込んでから打つと言いますが、一流バッターほどぎりぎりまで待って球筋を見極めてから動きます。
そのためには見極めてからでも間に合うスイングスピードがひつようで、プロ野球の平均スイングスピードが時速145km前後。
全盛期の王選手でさえ時速150km前半といわれていますが、イチロー選手のスイングスピードは時速158km。
日々の練習によって培われたもので、ヒット量産は地道な努力によって裏付けられています。

安打数は順調に伸びており、現状のペースを維持すれば200本超は確実。
前人未到の10年連続200本安打も、イチロー選手にとっては通過点のようです。
  
2010.05.16 4年で90万円の取り崩し、高齢層の貯蓄は増加

収入が減り、貯金を取り崩しながら細々と生活。
景気が振るわない時の典型的な生活ですが、統計ではそうでない層もあるようです。

14日、総務省は平成21年の家計調査報告を発表。
二人以上世帯の貯蓄は減少し、1,638万円となりました。
平成17年には1,728万円あり、4年で90万円が取り崩された計算です。
この間平均年収は2.3%減少しました。

分布では、相変わらず一部の世帯に資産が集中。
4,000万円以上の貯蓄を保有する世帯割合は約1割ですが、金額では貯蓄全体の約4割を占めています。
また年齢層では60歳以上の世帯が、貯蓄額全体の約6割を保有。
この層に関しては平成20年から21年にかけて拡大しており、世帯では42.7%から43.7%へ。
貯蓄額では59.7%から60.7%となり、それぞれ1ポイントずつ増加しました。

高齢者が、消費を控え貯蓄する構図がより鮮明になってきました。
少子高齢化に経済不安が追い打ちをかけ、今後もしばらくこの傾向が続きそうです。
ただ消費支出は貯蓄額が多くなるほど多く、ここのところ出し渋り気味ではあるものの消費の主役が実は彼らであることも事実です。
若い女性世代が消費トレンドを創る点がよく注目されますが、金額ボリュームが大きい高齢層へのアプローチが今後より重要と言えそうです。
  
2010.05.15 収益機会の損失

1トロイオンス1,217ドル
2009年12月3日、金相場は活況に沸き、当時の史上最高値を記録しました。
その後下落したものの、1,000ドル以上の高値を維持。
再び上昇し、現在は1,220ドルを突破。
わずか5カ月で史上最高値記録を塗り替えました。

相場が一時的に下落トレンドを見せ、改めて現物資産にマネーが流れ込みました。
金価格連動型の投信が増えるなど、金融商品も市場に敏感に反応し新しい商品を送り込んでいます。
その中に、違った意味で目を引くものがあります。
金の自動販売機です。

13日、ロイターによると、アラブ首長国連邦の首都アブダビにある最高級ホテル「エミレーツパレス」に、金商品を扱う自動販売機が登場したそうです。
最高で10gの金地金を購入することが出来、価格は市場動向に応じて10分毎に更新される機能を備えています。
販売機会社によると、売れ行きも好調だそうです。

日本へも是非投入して欲しいところです。
投資教育環境のない日本では、金融商品の購入は敷居の高い印象がありなかなか浸透しません。
結果、最も欠如している感覚が「収益機会の損失」感覚です。
欧米ではごく一般的ですが、割安な時に購入しなければそれは“損失”と捉えられます。
ごく身近に価格動向が分かり、且つ購入することが出来る手段があれば、収益機会を実感するようになります。

買っとけば良かった。
この感覚が少し増えるだけで、日本の眠れる金融資産は大きく活性化します。
  
2010.05.14 保険金殺人、最も非現実的な動機

ところで、ご主人には何千万もの生命保険がかかっているそうですね。

保険金殺人はしばしば推理ドラマなどで取り上げられ、最も現実的な動機の一つとして受け止められます。
被保険者死亡により確実に、且つ大金が手に入るためです。
ただ、実際に保険金の受取人が犯罪に及ぶことはごく稀です。

警察庁発表の「平成21年の犯罪情勢」では、平成21年における保険金目的殺人事件の検挙件数は0でした。
平成20年は2件です。
過去10年で最も多かったのは平成14年の11件。
平均では年間5.9件となっています。

4月、報道各社によると、大阪府高槻市の淀川堤防でポリ袋に詰められた36歳女性の死体が遺棄されているのが発見されました。
女性は約1年前から住み込みを始め、今年2月頃住み込み先の夫婦と養子縁組したそうです。
その後、数千万円の生命保険金契約をし、4月28日に首を絞められ殺害されたと見られています。

同夫婦の周辺では2年前にも不審死がおきており、50歳代の女性が階段から転落して亡くなりました。
この女性にも保険金が掛けられていました。

保険金殺人は、最も非現実的な動機と言えます。
少し考えれば分かる話しですが、真っ先に疑われるからです。
  
2010.05.13 イギリス人が感知したニオイ

哺乳類はニオイを利用して危険を知らせ合える。
AFP通信によると、スイス・ローザンヌ大学の研究チームはそんな研究結果を発表しました。

実験では、警戒フェロモンを入れたビーカーを設置。
その近くへラットを置くと、すぐにビーカーから離れる行動を取りました。
調べたところ、鼻孔入口にある300-500個の細胞からなるGruenebergと呼ばれる神経節が反応しており、ニオイを利用した警戒メカニズムが確認されました。
この神経節は人間にも備わっており、同大学は人間にも同様の機能があると考えています。

10日、ロイターによると、英国人向けの新たな調査で英国人の75%が「今年海外移住を検討したことがある」、と回答したことを発表。
回答理由では「困窮している英国経済」がトップで、31%に達しました。

周知のように英国財政赤字は膨張しており、2009年は対GDP比で12.6%。
ギリシャの12.7%に匹敵しており、危機的状況です。
いやさすがにイギリスは。
残念ながらそんなことはなく、英国は1976年に財政破綻しておりIMFに救済を求めています。
当時30歳だった人は今64歳。
セカンドライフを迎えるにあたり、2度目の破綻を招きかねない国に失望するのは自然な姿です。

本国では約5日間の駆け引きがようやく決着。
保守党のキャメロン党首が就任し、43歳の新首相誕生となりました。
さて、こちらはチェンジなるか。
 
2010.05.12 トヨタ来期決算の鍵を握るのは?

ベンツの販売で何度も賞をとったセールスマンが、トヨタ販売に移ってさほど経たないうちにクビになった、という逸話があります。
理由はまったく売れなかったから。
ベンツの高尚な販売ノウハウは、カローラを求める顧客に合わなかったそうです。
実際にトヨタ販売のセールスマンに話を聞いてみると、仕事の一つに地元の祭りに参加することがある、とのことでした。
トヨタ自動車の強みは、泥臭く地道な努力の出来る現場の営業力にも見てとれます。

11日、トヨタ自動車は2010年3月期の決算を発表。
利益が大幅に改善し、営業利益は1,475億円(前年4,619億円の赤字)、当期利益は2,094億円(同4,369億円赤字)で黒字転換を果たしました。
最も大きな要因はお家芸の「ゲンテイ(原価低減)」で、改善効果は5,200億円となっています。

リコール問題など不透明な部分もありましたので、まず好決算となったことは良い材料です。
決算発表説明会では、今後攻める2つの分野にも言及。
1つは「次世代環境車」で、もう1つは当然「新興国」でした。
特に中国とインド。
中国は長春に新工場を建設。
インドは、日米欧向け商品を流用しない新興国市場向けの新型車などを投入予定です。

ところで少し話はそれますが、欧州で最も売れている自動車メーカーをご存じでしょうか。
回答で多そうなのは、ドイツ・BMWやフランス・ルノーです。
答えはドイツ・フォルクスワーゲン。
欧州自動車工業会によると、2008年のシェアはBMW6.3%、ルノー8.6%に対しフォルクスワーゲンは22.0%でトップ。
現地企業が強いのが欧州の特徴の一つです。
トヨタはシェア4.7%。
2007年のシェア5.3%からダウンしており、ランキングでは9位です。

もうひと波乱ありそうな欧州問題ですが、経済の中長期的な回復トレンドは今のところ変わらないものと見られます。
トヨタの決算ではアジアは好調であったものの、欧州販売は20.4万台減となりました。
来期決算は営業利益で2,800億円を見込んでおり、ほぼ倍増予定。
足元をすくわれないよう、欧州の販売状況にしばらく注目する必要がありそうです。
 
2010.05.10 現実版アバター、レアメタル争奪戦

メガヒットとなった映画「アバター」には、アンオブタニウムという希少鉱物が登場します。
地球のエネルギー問題を解決する力があるとされ人間側は採掘したいところですが、埋蔵場所が原始種族ナヴィのテリトリー。
物語では平和交渉が事実上決裂し、武力衝突へと発展してゆきます。
“映画の世界”であればいいのですが、残念ながらそうではありません。

昨年2月、AFPによると、スペインで開催された世界最大規模の携帯電話関連の展示会「GSMA Mobile World Congress」で、国際NGOからある注意喚起がなされました。
携帯電話に使用されるレアメタルが、コンゴ民主共和国で活動する武装勢力の資金源になっている、というものでした。
 コンゴでは紛争が絶えませんが、背後にあるレアメタルが事態をより複雑化させています。

レアメタルは埋蔵量で見るとレアな訳ではありません。
鉄や銅などの例外的な鉱物を除けば、ベースメタルより豊富に存在しています。
問題は鉱石を採掘しても含有量が少ない点で、精錬するのに手間とコストがかかります。
また産地が偏在する特性があり、半導体等に利用されるバナジウムは南アフリカ、中国、ロシアの3カ国で埋蔵量の98%を占めます。
政情不安が懸念される国の埋蔵量が多く、安定供給に不安があることから争奪戦に拍車がかかっている面もあります。

ニッケルは2002年からの5年間で、価格が8倍になりました。
各国は備蓄を進めていますが、まだ安定した供給源も確保されておらず、リサイクル技術も確立されていません。
アバターの公開は一部を除いて閉幕していますが、レアメタル争奪戦はまだ序章のようです。
 
2010.05.09 コーヒーは心臓を救う

心疾患による年間死亡者数は17.9万人。
厚生労働省の「平成21年人口動態統計」によると、悪性新生物(がん)による死亡者数34.4万人の次に多く、死因別順位では2位につけています。
がんの半分程度の死亡数とはいえ、交通事故の年間死亡者数は5,500人で、心疾患死亡は交通事故死亡の32.5倍に達します。

怖い病気ではありますが、最近の研究ではごく身近な飲み物に予防の可能性のあることが分かりました。
コーヒーです。

7日、ロイターによると、ギリシャのハロコピオ大学他の研究チームが欧州心臓学会で研究成果を発表。
1日2杯のコーヒーが心疾患の発症確率を劇的に減少させる、という内容でした。

調査では血圧が正常な場合、1日1〜2杯のコーヒーを飲む人は心臓が血液を正常に送り出さなくなる確率が、飲まない人に比べ88%低い、という結果になったそうです。
ただし強いコーヒーは動悸の原因にもなるそうで、同社は注意も必要と呼びかけています。

ジョルジオ・アルマーニの逸話の一つに、デザインは朝一杯のコーヒーを飲んでいる時に閃いた、というものがあります。
心の余裕を産み、新しい発想の源泉にもなるコーヒー。
たまには豆を挽いて、香りの良いものを楽しむのもいいかもしれません。
  
2010.05.08 スカイネットの暴走、NYダウ

1996年、IBMが誇るチェス・コンピューター「ディープ・ブルー」がチェスの世界チャンピオンに挑戦。
6戦中の1勝で総合ではチャンピオンの3勝1敗2引き分けでしたが、史上初めてチェス・コンピューターが人間に勝利した対戦となりました。

6日、NYダウは、取引中に一時1,000ドル近く下げる異常事態が発生。
ピーク時はわずか10分間で700ドルの下落。
発端は誤発注の可能性があり調査中ですが、拡大したのはコンピューターによるアルゴリズム取引でした。

昨今の市場はアルゴリズムによる超高速取引の影響を大きく受けます。
合法取引でそれ自体は現状規制を逸脱したものではありませんが、問題は暴落も高速で監督機関が制御できない点です。
また、1万ドルを割り込んだ後は暴落とほぼ同じ速度で高騰。
チャートには、日本海溝のような深い溝が形成されました。

チェス・コンピューターは翌1997年に再び同世界チャンピオンと対戦し、戦績はチェス・コンピューターの2勝1敗3引き分け。
総合でも勝利を収め、雪辱を果たしました。

現在ではチェス・コンピューターが6戦6勝するなど、人間はコンピューターに勝てなくなっています。
ただこれはあくまでチェスの話し。
ボードが大きくなり1手あたりの選択肢が増えると、主にデータベースに頼るコンピューターは対応出来なくなります。
このため指し手数がチェスより多いゲームに関しては、当面コンピューターは人間に勝てないと見られています。

では、よりデータベースが蓄積され、データベースに無い時に機能する評価探索プログラムがより充実したら。
理論上は自己学習機能により限りなく完璧に近付きますが、そのプログラムの創造主が不完全な人間であることから、理論上決して完璧には至りません。

この矛盾が招く結論がどのような影響をもたらすか。
既に多くのヒトが持っていた潜在的な不安は、今回の事件で一つ現実化しました。
  
2010.05.07 IEですか?Firefoxですか?

セキュリティに関して脆弱な面があるが、対応が早いため結果的に他のブラウザより強い。
ただし常に最新版に更新することが重要。
2002年から開発されたウェブブラウザ(インターネット閲覧ソフト)「Firefox」はそんな印象があります。

6日、japan.internet.comによると、4月のInternet Explorer(IE)の世界シェアはついに60%を割り込みました。
徐々にシェアを下げていましたが、3月シェア60.65%に対し4月シェアは59.95%。
同社ではユーザー心理的に悪影響を与えかねない、としています。

Firefoxのメリットでよく挙げられるのが、タブブラウザの操作性や拡張性。
デメリットは、起動に時間がかかることや、IEのみ対応のページは見れないなどが挙げられます。
ただ、使いこなせば自身の要望にどんどん近付く細やかな拡張性がヘビーユーザーに受け、順調にシェアを拡大してきました。
実際に同調査でのシェアは24.59%に達しています。

OSでLinuxにシェアを浸食されているマイクロソフトは、ブラウザでもIEの牙城を切り崩されつつあります。
Windows7の売上は好調で、マイクロソフトに問題があるというよりは外部環境の静かな変化。

まだまだ圧倒的なシェアの差があり、またFirefoxのシェアも前月比0.07ポイント増しかないことから近々逆転するようなことはありません。
ただ、約25%は馬鹿にならない数字です。

ダムは少しのほころびから決壊します。
少し見守る必要のある業界になってきました。
 
2010.05.06 ゴールドマンに罰金、勝ったのは

1949年、米コロンビア大学のジョーンズ教授が初めて空売りを組み合わせました。
自身の株式運用を相場下落から守る(ヘッジする)ためで、現在のヘッジファンドの原点です。

“ハゲダカファンド”の呼び名が広く一般にも知られるようになりましたが、「リスクをヘッジし損をしない」のが本来の姿。
過度のリスクを取るファンドが増え、サブプライムショック以降の金融危機で総崩れとなりましたが、投資手法には見るべきところがあります。

5日、ウォール・ストリート・ジャーナルによると、SEC(米証券取引委員会)は違法空売り取引問題においてゴールドマン・サックスに対し、45万ドル(約4,200万円)の罰金を科したと発表しました。
当局は2008年10月の空売り規制改正など規制強化を進めてきましたが、引き締め効果が低かったことから一歩進んだ行動に出た形です。

問題とされた点はいくつかありますが、大きなポイントは債務担保証券(CDO)取引において、価格下落を狙うファンドの関与を知りながら、価格上昇を期待する投資家に販売した点。
ヘッジファンド投資家ジョン・ポールソン氏が売りポジションを取っていましたが、その事実は投資家には知らされていませんでした。

ただここでいう投資家は、CDOの代表と言われたドイツ産業銀行などプロの投資家。
説明義務があったかどうかには疑問が残ります。
またポールソン氏はこの取引で10億ドル(約940億円)を稼いだと言われますが、同氏はこの結果有名となりそれまでは一ファンドトレーダーにすぎませんでした。

勝ったのは誰か。

ゴールドマンが一連の取引において得た利益は、ブランクファインCEO曰く「ほんの5億ドル(約470億円)程度」で、ほんのわずかな罰金となりました。
ただ、事情を把握している当局は形だけながら罰金を科し、オバマ政権は罰金を科したという事実を得たことになります。
オバマ政権は金融規制に関し、これを追い風にすると見られます。

結論としては、痛み分けの様相となりました。
その間に落ち着いたはずのギリシャ問題は再燃し、世界同時株安展開となっています。
過熱気味であった相場が結果的であれ冷やされるのは歓迎ですが、少し冷却する力が強いようです。
内紛に手間取っている暇はありません。
 
2010.05.05 投資は大根をまとめ買いする感覚で

さらっと流された印象のニュースですが、小学校の英語が必修化されることが決定しました。
来年4月より、全面実施する予定になっています。
一時期より落ちたとはいえ、日本の教育は世界に誇れるレベル。
ただ致命的に欠けていた教育の一つが英語で、週1コマとまだ少ないながらようやく改革の一歩を踏み出しました。
あともう一つ欲しい教育があります。
おカネの教育です。

29日、ロイターによると、ウォール街では金融機関を批判するデモ行進が行われたそうです。
参加者は、「私はあなた達のATMではない」「大銀行を閉鎖せよ」といったプラカードを掲げて闊歩しました。
高額報酬が復活しつつある金融機関に対し、国民はかなりのフラストレーションを抱えているようです。

ここで批判されているのは商業銀行ではなく投資銀行ですが、シティー・グループ等に見られるように事業の両軸となっており事実上同じです。
このため銀行閉鎖は国民が預金を失う可能性がありますが、デモでは盛んに訴えられました。

感情論が先行している面はさておき、銀行閉鎖を訴えることが出来る国民性は、見習うべき点があります。
日本では銀行は「銀行さん」と呼ばれ丁重な扱いを受けますが、銀行や郵便局への安易な預金が日本経済の発展を妨げている面があるためです。

日本銀行によると、2008年の個人金融資産は現金・預金が786兆円。
このうち1%が動くだけで、経済効果は8兆円弱になります。
初年度の子ども手当は、支給総額が約2.3兆円。
ただ内閣府の調査では48.2%が貯蓄すると回答しており、これを加味すると経済効果は約1.2兆円しかありません。

現金・預金が動かないのは、大半が動かし方を知らないため。
ごく初歩の知識として複利計算があります。
10年で資産を倍にしたければ、複利利回り7.2%で倍になります。
米国では金融電卓と呼ばれる電卓がありすぐ計算出来ますが、日本では一般的ではありません。
普通の電卓や携帯電話の電卓でもカシオ製などであれば出来ますが、以下の操作をする必要があります。
お時間のある方は試してみてください。

●「1.072」と入力 ※利回り7.2%
●「×」を2回押す ※表示は変わりませんが、1回複利計算されます
●「=」を9回押す ※10年のうち、残り9年分

成功すれば、電卓には「2.004・・・」と表示されます。

またこの計算を応用すれば、期間が長ければ長い程複利効果が大きいことも分かります。
早い段階で教育を受けていれば、自然とスタンスが変わってきます。

投資は様々な周辺知識が必要で、安易にするものではありません。
ただ、仮に1本100円の大根があったとして、70円の日があればまとめ買いするのではないでしょうか。
早いうちからごく自然に馴染んでいれば、その感覚で投資が出来るようになります。
 
2010.05.04 家の買い時

戸数は77万5,277と過去最低。
前年比では25.4%減で、過去最大の下落幅。
4月30日発表された国土交通省の「建築着工統計調査報告(平成21年度分)」によると、 昨年は消費者の引き締めを警戒した不動産業界が、徹底的に供給を抑制した年でした。

内訳をみると「持家・貸家・分譲住宅」全てがピーク時の半分以下に減少。
特にアパートなどの貸家は、最も多かった昭和62年に88万7,204戸の着工がありましたが、平成21年は31万1,463戸で64.9%の減少となりました。

さて、平成22年はどうか。
一旦上昇に転じていた首都圏における新築マンション平均価格は、2009年に再び前年比マイナスへ。
2〜3年前より1,000万円程度下落しており、値ごろ感が出ています。
ここに極端な供給減が重なりました。
首都圏の需要を見てみると、一説では5万戸程度。
これに対し実際の着工戸数は3万4,506戸で、供給不足となっています。

過去14年の首都圏平均着工戸数は10万5,584件で、すぐに供給不足に陥る訳ではありません。
ただ原材料価格高騰による建設資材価格上昇の影響などもあるため、供給が回復するも不足がちとなり、不動産価格が堅調に上昇する展開が予想されます。
 
2010.05.03 海難

平成19年における事故者は924人、内、死者・行方不明者320人。
海上保安庁発表の「平成20年海難の現況と対策について」によると、マリンレジャーに伴う海浜事故は生存率が65.4%と低い結果になっています。
最も事故が多いのは遊泳中で事故者332人、内、死者・行方不明者127人。
生存率は61.7%です。

2日、時事通信によると、高知県の室戸岬沖でシュノーケル中の男性が亡くなる海難事故がありました。
原因はまだ不明ですが、シュノーケリングポイントはせいぜい沖合20〜30メートル程度だったそうです。

まだ本格的な海のシーズンではありませんが、暑い日差しが復活し場所によってはマリンレジャーも選択肢に入るようになりました。
またレジャーでなくとも自然が相手の海は事故が多く、船舶からの海中転落事故者数は801人に達します。

重要なのは基本ですがライフジャケット。
着用時の生存率は91%ですが、非着用時の生存率は62%に低下します。
プレジャーボートのライフジャケット着用率は、一般船舶などと比べて高いものの66%で3人に1人が非着用。
思い当たる節のある方は、次からご注意を。
 
2010.05.02 13Days in 東シナ海

1962年10月15日から28日。
この13日間は、人類が人類による滅亡を実感した最初の時でした。

10月14日。
米空軍偵察機がキューバ上空を偵察飛行中、ソ連製準中距離弾道ミサイルを発見。
アメリカ本土が射程に収まっていました。
キューバ危機です。

10月22日。
ケネディ大統領がテレビ演説で、ソ連がキューバにミサイルを密かに持ち込んだことを発表。
ソ連非難が目的でしたが、国民に緊張感が走りました。

10月27日。
キューバ上空を偵察飛行していたロッキードU2偵察機が、ソ連軍の地対空ミサイルを被弾。
撃墜されました。
この日は「暗黒の土曜日」と呼ばれ、誰もが第3次世界大戦の勃発を覚悟しました。

10月28日、午前9時。
フルシチョフ首相が急遽ミサイル撤去を発表。
キューバのミサイル基地解体と、米国がキューバへ武力進攻しないことが約束され事態は収束しました。

フルシチョフ首相の決断には、様々な憶測が流れています。
また米国にも様々な憶測が流れています。
撃墜された偵察機は低空飛行していました。
威嚇のためと説明されていますが、他にも方法があったはずです。

30日、報道各社によると、北沢防衛相は与那国などへの自衛隊配備を来年本格検討する意向があることを示しました。
中国艦隊が4月10日に沖縄本島と宮古島の間の公海上を通り抜けて訓練を行ったことを受けたもので、「追尾だけで本当にいいのか。何らかの配備を考えなければならない。」と述べました。

まだ早い。
まがりなりにも主権を持った先進国家が外部の脅威に備えるのは自然ですが、中国を相手に事を構えるのは得策ではありません。
財務省発表の平成22年3月分貿易統計によると、輸出は対米国8,625億円、対EU6,536億円、対中国1兆1,658億円。
対中国輸出額は米国の1.4倍、EUの1.8倍で、周知のように現在の日本の回復をけん引するお得意さんです。

ただ、確かに気になるところはありました。
朝日新聞によると、海上自衛隊が確認したのはディーゼル型最新鋭の潜水艦やミサイル駆逐艦など計10隻。
公海上のため訓練を行うことや通過することは問題ありませんが、過去に例のない規模です。
また、中国軍は東シナ海中部海域において、艦載ヘリコプターの飛行訓練も実施。
警戒監視していた日本の護衛艦に、接近する事態も発生しています。
護衛艦までの距離は、わずか100メートルでした。
 
2010.05.01 意外に早い?選挙後に上値の壁が破られる

細い糸を引きながら、竹筒の中に流れ込む水。
竹筒は水の重みで徐々に傾き、それが限界に達した時、一気に筒の先が落ちます。
鹿脅し(ししおどし)の透明感ある高音が周囲に沁みわたった後、その反動で竹筒は勢いよく戻ってきます。

企業業績は回復傾向。
ホンダは2010年3月期の営業利益が3,600億円程度の見込みで、前期比9割増。
新興国での販売が好調で、従来予想の3,200億円も上回りました。
日産も中国販売が順調で、計画を上回る見込みです。

ところが総務省の発表によると、3月の完全失業率は5.0%。
前月から0.1ポイントの悪化となり3カ月ぶりの5%台となりました。
3月の就業者数は6,210万人で、1年前に比べ35万人減少。
完全失業者数は同15万人増加し、350万人に達しています。

抑え込まれれれば抑え込まれるほど、はじける時の力は大きくなります。
昨年、日経平均は3月10日にバブル後最安値の7,054円を記録。
ところが年末の12月30日に付けた終値は10,546円。
約9カ月で1.5倍に達しました。

問題は上値の壁を破ってはじけるタイミング。
ギリシャ問題は今後も波及が予想されますが、既に市場は波及を織り込んでおり次の材料を探し始めています。

鍵の一つはやはり選挙。
日本では夏に参院選が控えていますが、イギリスでは総選挙が5月に、ブラジルでは10月に大統領選挙が実施されます。
選挙前のばら撒きと選挙後の失望はどの国にも共通するところがありますが、失望後の自律回復もまた共通しています。

まずはイギリス。
総選挙は5月6日です。
 
 



Adual株式会社(アデュアル)

 

代表取締役 堀池泰)

 


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