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2010.12.24 格付け狂騒曲
“格付けを引き下げ方向で見直します。”
市場が内心では望んでいる声明の一つですが、見直される側は厳しい立場に追い込まれます。
その意味を理解していない投資家が売りに走ることは当然ですが、理解している投資家も材料視して売りに走り負の連鎖が起きるからです。
格付けは+−や強弱含み、検討中などを除いた大分類では「AAA/AA/A/BBB/BB/B/CCC/CC/C(表記は格付け会社により異なる)」のわずか9種類。
分かりやすさはありますが、世界各国をたった9つに切り分ける手法には、そもそも無理があります。
血液型占いなどで数億人を大きく「A/B/AB/O型」の4つに分類(特殊な血液型は除く)したりしますが、ある一定の共感は得られるものの実際そうでない部分も多いのと似ています。
この問題は随所に現れますが、格付けの主目的である信用度、デフォルト率(債務不履行率)にさえ見受けられます。
米S&P社によると、財務的に脆弱な国として挙げられる5カ国「PIIGS(ピッグス)」のうち、スペインの格付けは「AA(弱含み)」、イタリアは「A+」。
これに対しCMA
Market
Dataによると、5年以内のデフォルト率を示すCPD値は「スペイン
26.61%/イタリア18.16%」。
シングルA格のイタリアの方が、ダブルA格のスペインより低いデフォルト率となっています。
もちろん格付けがまったく信用できない、というわけではありません。
10年程度の平均値で見た場合、最もデフォルト率が低いのはやはりトリプルA格。
R&I算出の平均累積社債デフォルト率によると、10年後のデフォルト率は「AAA
0.29%/AA 0.71%/A
1.78%」。
結果ベースでは、格付けとデフォルト率との逆転現象は見受けられません。
格付けにはある一定の信頼性があり、逆にトリプルA格でも極めて低率ながらデフォルトする可能性もあります。
ただ、格付けは車のスピードメーターのようなもので、無いと危なくて運転できません。
過度の信頼と、過剰な反応は不要です。
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2010.12.22 現代バックパッカー事情、一晩280円から650万円の豪華旅行まで
ドミトリー(相部屋)なら1晩100バーツ(約280円)程度。
タイのカオサン通りでは、探せばさらに安く泊まれる宿もあります。
4月の暴動で非常事態宣言が発令されていましたが、12月22日に解除予定。
バックパッカー聖地の復活が望まれます。
若者がバックパック一つで安宿に泊まり、外国人旅行者や現地人とふれ合いながら低予算で一人旅をするのがバックパッカー旅行の醍醐味。
ところが最近では、参加者の年齢も経済力も少し変わりつつあるようです。
17日、ロイターによると、フラッシュパッカーなどと呼ばれる裕福なバックパッカーによるファーストクラスでの豪華旅行が増加。
オンライン旅行会社Round
the World
Expertsでは、最近5万ポンド(約650万円)のファーストクラス一人旅の予約があり、過去最高額となりました。
内容はアジアとオーストラリアの周遊で、5つ星ホテルに宿泊します。
同社によると豪華旅行の参加者のほとんどが50代以上で、新しい文化的体験などを求めているそうです。
国対国では喧々諤々とやり合っていても、実際に現地で暮らしている方に接するとごく普通に話すことが出来たりします。
よい意味で過去の歴史も関係なく友情を築くことができ、実際のヒトを知っていれば不毛な争いは減ってゆきます。
国の風習や宗教などにもよりますが、基本的に若者はさほど自国意識をもちません。
良くも悪くもプライドの高いのが、長年にわたり自国で働き、自国の成長に貢献してきた年長者達。
困ったことに決定権限をもっているのは彼らで、お固い頭で判断しがちです。
年長者がより外の世界を知るには良い機会。
“豪華”はさておき、広まれば様々な波及効果が期待できそうです。
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2010.12.21 保険の銀行窓販、片手間なら退場せよ
取扱い数が多すぎて分からない。
銀行で保険も取り扱っている方が、そう言っていたことがありました。
ではどのようにして案内しているのかを尋ねると、基本的に案内していないとのことでした。
内容について聞かれると困るからだそうです。
20日、読売新聞によると、金融庁は銀行などの金融機関による保険販売について、全面的な規制緩和に踏み切ることを検討。
同紙によると、金融庁は規制緩和により保険販売の自由度が高まり、顧客利便性が高まると見ているそうです。
見当違いも甚だしい。
銀行に限りませんが、提携などで本業以外の取扱い数が多いと現場が混乱します。
結果、自身がよく知っている商品や会社が販売推進する商品に案内が集中し、複数の中から公平に比較出来る本来のお客様のメリットは失われます。
最初から、一つの軸をもって体系的に比較検討できるよう、まず教育体制の構築や実際の現場の継続教育を徹底する必要があります。
阻害要因になっていることの一つが、その教育の日程。
取扱い保険会社の研修回数が極力少なくすむように、各保険会社の研修日が統一されるのが一般的です。
丸一日の研修が朝からスタートし、各保険会社の持ち時間は1時間弱。
後が詰まっているため延長は許されず、また細かい内容をやると勉強する側がパンクしてしまうため基本的な内容に終始します。
そういった1日8社前後の研修を数日繰り返しそのまま現場へ。
すると基本的な内容でさえそれがどの保険会社のものであったか分からなくなり、動きようのない現場が出来上がります。
規制撤廃は歓迎です。
販売力のある機関が正しい販売をすれば、保険に対する正しい理解が広まるためです。
それは保険業界がより健全化することにつながります。
困るのが、不十分な説明しかできない状態でも銀行の名前で売れてしまう状態。
販売が拡大し規制改革が成功したように見えるかもしれませんが、それはごく短期で終わります。
長期的には信用の失墜。
保険は保険金の支払いなど出口部分が重要ですが、内容をよく理解しないまま加入している保険は当然自身の希望と異なる支払い内容となるからです。
また信用の失墜はあちこちへ波及します。
各機関も考えていないわけではなく、保険業界の経験者採用やファイナンシャルプランナーの育成などに努めてはいます。
ただこれは主力ではなく一部の動きで、全体の底上げは程遠い状況です。
保険商品は細かい特約内容などが複雑で理解に時間がかかるため、継続的な保険商品研究が組織的に実行される必要があります。
最終的には個々人の習熟度や人間性に行き着きますが、銀行はその公共性の高さから、平均習熟度が低いことは許されません。
まだ規制が撤廃されるかどうかは分かりませんが、仮にそうなるなら銀行には本腰をいれることを望みます。
片手間を続けるなら、むしろ市場から退場すべきです。
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2010.12.18 自然淘汰<人為淘汰
ダーウィンはその著「種の起源」において、“有利な個々の変異を保存し、不利な変異を切り離すこと。これが自然淘汰である。”と説きました。
生存競争の厳しい環境ではあるべき姿ですが、ダーウィンは同時にもう一つの可能性についても論じています。
“生物の変異性と、生物の遺伝性と、ヒトの力。これが人為淘汰である。”
15日、報道各社によると、約60年前に絶滅したと思われていた「クニマス」が西湖で発見されました。
読売新聞によると、クニマスはサケ科の淡水魚で秋田県の田沢湖のみに生息。
ところが、1940年に下流の水力発電所に供給する湖水を補充するため、近くの玉川より引水を実施。
この川水が強酸性であったことから、1948年を最後に絶滅したものと思われていました。
別の湖で発見されたのは、当時クニマスの卵の放流があったことに起因するようです。
絶滅した思われていた種が再発見されることはしばしばあり、代表例の一つがロードハウ・ナナフシ。
1920年頃を最後にその存在が確認されていませんでしたが、2001年に再発見されました。
ロードハウ・ナナフシは、かつてロードハウ島に生息していた昆虫。
1918年に捕鯨船がやってきて、クマネズミが持ち込まれたことが絶滅の原因ではないかと考えられていました。
ところが1960年代になって、ロードハウ島の東南23kmにあるボールズ・ピラミッド島にて再発見。
少数ながら、個体群を形成していました。
近代化の過程で「自然淘汰<人為淘汰」の基本図式が成り立ってしまっていますが、自然も負けてはいません。
力強い生命力は、まだまだそこかしこに眠っていそうです。
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2010.12.17 日給9,600万円
プロ野球の最高峰であるメジャーリーグ。
桁違いの年棒が目につきますが、ついに100億円投手が誕生しました。
時事通信によると、フィリーズはクリフ・リー投手と5年契約を結んだと正式発表。
年俸総額は1億2,000万ドル(約100億8,000万円)で年平均2,400万ドル(約20億1,600万円)となり、大リーグ投手では最高額となる見込みです。
大リーグの試合数は162試合前後。
フル出場するバッターと異なり、昨年リー投手が登板して勝敗がついたのは、12勝9敗の21試合です。
したがって、1試合あたり約9,600万円。
勝敗のつかない試合やその他の活動等を無視すると1年のうちメインで働くのが21日で、勝っても負けても日給約9,600万円です。
メジャーリーグは球団の資産価値も高く、米フォーブス誌によると2010年におけるニューヨークヤンキースの資産価値は16億ドル(約1,344億円)。
かつてTBSが、球団株式の69.2%を取得して横浜ベイスターズを買収した時で140億円でした。
また2001年のヤンキースの資産価値は6.35億ドル。
10年で約2.5倍になっており、同ペースを維持すれば2020年には40億ドル(約3,360億円)に達する見込みです。
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2010.12.16 冬のボーナス 11万5,900円増えた業界、20万7,520円減った業界
景気はやや停滞気味ですが、今年の冬のボーナスは上昇トレンド。
15日に(社)日本経済団体連合会が発表した、大手企業業種別の冬のボーナスは全業種平均で77万4,654円。
前年比2.5%増となりました。
ただ業界によってかなりの差があり、明暗が分かれています。
最も勝ち組業界となったのは繊維業。
金額は71万3,184円と全業種平均を下回りますが、前年比19.4%増で増加率ではトップとなりました。
昨年の前年比19.1%減に続き、今年も同24.6%減とより悪化したのが鉄鋼業。
ボーナス額は63万5,817円で、前年より20万7,520円の減少となりました。
産経ニュースによると、「今年の冬のボーナスの主な使い道」調査ではやはり「貯金」が上位。
消費者意識の改善には、まだ少し時間がかかるようです。
ボーナスの語源はラテン語の「bonus(ボヌス)」から。
その「bonus」は、ローマ神話における成功と収穫の神「Bonus
Eventus」に由来しています。
いわばボーナスはそれ自体が成功の証し。
金額の多寡に関わらず、景気良く使いたいものですね。
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2010.12.15 保険会社の職業ブラックリスト
ボクサー2,000万円。
登山家2,000万円。
猛獣取扱者2,000万円。
会社勤めの方は健康である限りあまり意識しませんが、特殊な職業の方が気にするのが保険会社の職業による死亡保険加入制限。
俗に職業ブラックリストなどと呼ばれたりしますが、公平性を保つために必要で各保険会社がそれぞれの規定を設けています。
上記はその中でも比較的基準の厳しい保険会社における普通死亡保険の通算限度額で、その金額を見ると各職業の危険性がある程度分かります。
例えば麻薬取締官の限度額は5,000万円で、ごく単純には猛獣取扱者よりは安全性が高いと言えます。
またクラブのホステスなどの接客社交従事者も、限度額が5,000万円。
鉄砲火薬店主の限度額も5,000万円で、これらの3職種は全くジャンルが異なるものの、職業安全性は近しいようです。
13日、ロイターによると、ドイツのテレビ番組でスタントマンがジャンプに失敗。
素人スタントマンがばね付きの竹馬で走る車数台を飛び越える試みでしたが、うまくいかず重傷を負いました。
スタントマンも確認してみると、限度額は2,000万円。
プロのスタントマンでさえ、かなりのリスクを負っていることが分かります。
さらに特殊な職業は?
しばしば例に挙げられるのが香港のアクションスターで、スタントマンを使わないことが多いため保険会社は難色を示します。
こういったケースでは、撮影内容によって危険度が変わることから個別交渉になりますが、加入できないのが大半です。
体を張ったあの名シーンには、無名の頃に無保険で本当に命をかけていたものもあります。
ファンの一人としては未来のスターの卵をなんとかして守るべきと思いますが、それに挑むからこそ大スターが産まれるのかもしれません。
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2010.12.14 その妻、凶暴につき
地震、かみなり、火事、おやじ。
かつて怖いものの代名詞であった尊父も、今やその地位は著しく低下。
昨今ではむしろ恐妻家であることが注目され、恐妻家タレントばかりを集めた特番もよく目にするようになりました。
ただ、同じ境遇にある男性諸氏は複雑な気持ちでこれを見ているようで、統計にもこんな結果が出ています。
内閣府発表の「男女間における暴力に関する調査」によると、配偶者から「精神的な嫌がらせや恐怖を感じるような脅迫を受けた」経験のある男性は8.8%。
また「身体に対する暴行を受けた」男性は13.6%に達しました。
性質上、相談相手にも悩むようで、どこ(だれ)にも相談しない男性が77.2%。
また相談しなかった理由では、「相談したことがわかると、仕返しを受けたり、もっとひどい暴力を受けると思ったから」と回答した男性も1.4%いました。
ごく一部には本当に健全でないケースもあると思われるためそういったケースではなんらかの支援が必要ですが、とはいえ大半のケースでは改善の見込みがありそうです。
相談しなかった理由で2番目に多かったのが「自分にも悪いところがあると思ったから」で、男性の43.7%がそう回答しました。
同じ回答をした女性は35.7%で、男性諸氏にはより自責の念が強いようです。
近付くクリスマス。
ポイントを稼いで挽回するチャンスですので、まだ準備していない方はお早めに。
Yahoo!ショッピングによると、昨年みんなに選ばれた女性向けクリスマスプレゼント1位に、時計やアクセサリーをおさえてマフラーがランクイン。
お手頃価格で、相手のサイズを気にせず買える点などが人気の秘密だそうです。
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2010.12.13 シュレッダー職人
カット幅は1〜4mm程度でクロスカットが主流。
みじん切りのような状態となるため、一般にシュレッダー後の復元は難しいと言われています。
ただ不可能ではなく、その方法の一つがスキャニングによる画像分析。
対象によりますが、ID番号などが記載されている場合などは順番が分かるため比較的容易に復元可能なようです。
とはいえ数字部分がカットされた破片しかなければ認識されないため、やはり復元は至難の業です。
残る方法は人による目視チェック。
一つずつつなぎ合わせて確認する、極めて地味で原始的な方法です。
集中力と忍耐、勘の良さが要求される作業で、ある一定の確実性はあるものの誰でもできることではありません。
ところが台湾には、それを可能にする職人がいるそうです。
9日、ロイターによると、台湾で誤ってシュレッダーにかけた20万台湾ドル(約55万円)を鑑識官がわずか7日で復元。
巷では「ジグソー専門家」と呼ばれているそうです。
同社によると、30年の経験をもつベテラン鑑識官は「困難で忍耐を要した」としつつも裁断された紙幣を復元。
台湾中銀がその紙幣は再度利用可能であることを確認しており、復元技術の高さが認められました。
もっとも感心してばかりはいられず、シュレッダーも万能ではないことが認識されました。
ただ、紙幣が復元できたのは完成形が分かっているため。
何を意味するのか事前に分からないものを復元するのは、やはり難しいようです。
どこまでやるのか難しいところはありますが、さしあたり重要でない書類等のシュレッダーも多少混ぜておいた方が良いかもしれません。
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2010.12.12 沖縄まで佐世保から31時間、グアムから3日間
10日、自衛隊と米軍による日米共同統合演習が終了。
参加した戦力は日米あわせて艦船60隻、航空機400機、兵力4万4,500人で、過去最大規模となりました。
主目的は日本海における弾道ミサイルの対処訓練で、イージス艦による探知・追尾・迎撃訓練から、本土での地対空迎撃ミサイルPAC3による迎撃訓練まで一通り行われました。
特定の国を対象としていないことになっていますが、もちろん明確な想定の基に動いています。
近海で緊張感が高まったことにより、在日米軍の存在感も高まりました。
これまでは一般にはその役割があまり認識されず、ただ精神的な負担となっていました。
今回の一件で、そのハードルは相変わらず高いものの以前よりは幾分低くなったようです。
沖縄県知事選で再選を果たした仲井真氏も、当確後は基地問題に関し「県内は事実上ない」としたものの、選挙戦では明言を避け日米安保の重要性を強調していました。
狭義では沖縄の基地問題、広義では日本の主権防衛問題ですが、いずれにせよ沖縄は地理的にその重要性があります。
佐世保にはヘリコプターや上陸支援攻撃機を搭載した上陸用空母(強襲揚陸艦)がいますが、ここから沖縄までは31時間。
グアムに移転した場合、沖縄までで3日間かかるため、戦略上の問題が発生します。
仮想敵の設定次第ではありますが、現状で脅威としている勢力に対抗するには仮にそこにいるのが米軍でなくとも基地そのものは必要です。
他に選択肢があるとすれば、軍備を放棄し永世中立国となることなどでしょうか。
これは現実性を欠き、仮に周辺の脅威が無かったとしても、経済的に大きな問題を抱えます。
沖縄の経済問題、そして日本の防衛産業への影響です。
ただ、不公平で過大な負担部分は速やかに是正されなければなりません。
とはいえ全てを満たすことが難しい以上、今ある選択肢の中でより公平で合理性の高い案を決断するしかありません。
複雑な背景を伴うことを決定する場合、状況によっては決断しない決断ももちろん重要です。
ただし、その場合必要なのは機会を待つことで、ただいたずらに時の経過を待つことではありません。
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2010.12.11 エキシマレーザー近視矯正手術
元々は工業用で機械加工などに利用されていたレーザー。
熱を発しないことから、熱に弱い角膜に悪影響を与えることがなく、また波長が短いことから必要な部分だけを正確に除去することが可能。
このため角膜の一部を削って光の屈折を調整するレーシック手術に向き、米国では毎年100万件程度の手術が行われています。
日本でもようやく普及し始め着実に実績を積んできましたが、先日水を指す事件がありました。
報道各社によると、東京都中央区の銀座眼科にてレーシック手術による傷害事件が発生。
ずさんな衛生管理が原因で角膜炎などを発症し、被害者数は70人以上となりました。
原因は、手術毎に交換しなければならない刃の交換を怠ったこと。
刃が数万円するもので手術代に占める割合が大きく、利益を増やすことを目的とした許されざる行為です。
レーシックに関しては比較的安全性が高く、術後の裸眼視力が1.0以上になる成功率は9割を超えます。
強いて言えばネックになるのが、歴史が浅く将来的な安全性はまだ実証されていないこと。
ただ現状では、長期的にも問題が発生する可能性は低いとの研究結果が発表されています。
今回の一件は、ごく一部の悪質業者による例外と言えそうです。
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2010.12.10 史上最悪の感染症、人類に軍配
人類史において最も感染者数の多い感染症は?
答えは歯周病。
実はギネスブックにも記録されています。
厚生労働省の『H20.患者調査の概況』によると、日本だけでも総患者数は、「歯及び歯の支持組織の疾患」で約600万人。
「糖尿病」の約237万人、「悪性新生物」の約152万人を大きく上回ります。
また潜在患者も含んだ場合、日本の歯周病患者数は数千万人とも言われています。
ただ、この永きに渡った戦いも、ようやく終わりの兆しが見え始めてきました。
その切り札は、老化の主犯と言われている活性酸素です。
9日、読売新聞によると、東北大学の研究チームが虫歯や歯周病などの原因菌をほぼ死滅させられる新たな殺菌法を開発。
目に見える波長のレーザー光を照射し、強い殺菌作用のある物質「活性酸素」の一種を発生させることにより、3分以内に99.99%以上の菌を死滅させられるそうです。
実験では人体への影響はないようで、奥深くにある歯周病の殺菌も可能。
数年以内の実用化が期待されています。
活性酸素は毒性が強く細胞を傷つけるため、がんなどの原因の一つとなっています。
酸素を取り入れるエネルギー代謝の過程で発生することから必要悪でしたが、今回は人類が自らその一種を創り出し、コントロールすることにより新しい治療法が開発されました。
同紙によると、今年度中に動物実験を終え、来年以降に臨床研究に入る予定。
クリニックにおけるあの独特な雰囲気から、解放される日も近いかもしれません。
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Adual株式会社(アデュアル)
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代表取締役 堀池泰) |
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