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2009.02.28 住宅ローン金利、みずほ引き下げ
みずほ銀行は3月より、期間10年以内の固定金利を全期間0.05%引き下げます。これにより固定期間10年の金利は3.55%となり、3メガバンクの中では最も低い金利(三菱東京UFJ3.6%、三井住友3.6%)となります。国土交通省の発表によると、1月の新設住宅着工戸数は前年比18.7%減となりました。住宅の買い控えが要因の一つですが、買い控えには住宅ローン金利の要素が含まれます。低金利を武器にシェア伸ばすノンバンク系住宅ローン会社もありますが、住宅ローンの主役はまだまだ銀行です。活発な企業間競争が期待されます。
2009.02.27 製造工業生産予測調査、3月2.8%増
経済産業省は27日、1月の鉱工業指数に併せて製造工業生産予測調査を発表しました。2月の予測修正率は前月比8.7%減ですが、3月は2.8%増予測です。輸送機械工業、電子部品などが寄与すると見られています。鉱工業生産指数は前月比10.0%減と厳しい数字でしたが、在庫増回避のため企業が積極的に減産した事が大きな要因です。トヨタの5月増産予定に見られるように、生産のV字回復が期待されます。
2009.02.26 パナソニック、欧州に主力「白物」投入
パナソニックは欧州市場へ、白物家電の主力である冷蔵庫、洗濯機を投入することを発表しました。これまでドイツのハンブルク松下電器などを拠点にテレビやデジカメなどは販売してきましたが、主力「白物」の投入は初めてです。冷蔵庫や洗濯機などは生活に密着しており、文化の異なる日本人が開発するのは難しい、と言われてきました。しかし近年は環境性能が重要視されるようになり、省エネ技術に強みを持つ日本勢に勝算が出てきています。欧州のテレビ市場では韓国のサムスンがトップシェア22.0%(ディスプレーサーチ調べ・08年第4四半期)を確保。アジア勢も家電市場で首位をとれることを見せつけました。パナソニックも開発を強化し、5年後に売上高倍増の800億円を目指します。
2009.02.25 大衆薬ネット販売、安全性に賛否
厚生労働省は大衆薬のインターネット販売を議論する第一回の検討会を開きました。6日に大衆薬のネット・通信販売規制を公布したばかりですが、反対意見も多いことから設置されました。非対面販売における安全性と、遠隔地などでの購入利便性のバランスが焦点です。ただ、背景として業界の利権、省益が存在するため、すぐにはまとまりそうにありません。道交法が無ければ事故は増加します。従ってルール(規制)そのものは必要です。問題は誰のためのルールなのか。また消費者もルールに守られているだけでは、ルール外のものに触れた時に対処出来ません。個々人の自助努力も改めて求められます。
2009.02.24 PwCアドバイザリー、人材業界M&A支援
財務コンサルティングのPwCアドバイザリーが、人材業界に特化した中小企業のM&A支援を始めます。事業を売却したい中小企業などが対象です。急速な財務悪化による倒産が目立ってきました。手元流動性確保の為M&Aは引き続き減少しますが、生き残りの為の規模拡大M&Aは継続的に発生すると考えられます。特に中小企業は深刻な後継者不足問題を抱えるため、事業継続としての事業承継(事業売却)は今後も増え続けるでしょう。M&Aアドバイザリーには、財務資産査定に加えて技術資産査定が求められます。
2009.02.23 三井住友海上とジャックス、エコ電力融資
三井住友海上とジャックスが、4月より個人からグリーン電力を買い取る事業を開始します。シャープが開発した電力モニターを活用。削減できたCO2排出量を現金で買い取ります。太陽光発電向け融資の拡大が狙いです。膨大な不況情報に押され注目を集めにくくなりましたが、今後も高度経済とエコはより結びつきを強めていきます。2001年には日興アセットマネジメントが運用する“日興エコファンド”が、金融商品として初めて「2001年グッドデザイン賞」を受賞しました。不況一巡後、再度注目に値するテーマです。 
2009.02.22 MVNO制度、総務省利用促進
「MVNO(仮想移動体通信事業者-Mobile Virtual Network Operator)」制度 の参入資格見直しが検討されることになりました。MVNOは主にベンチャー企業が、既存の電話事業者の回線を借りて無線通信市場へ参入できる制度です。巨額の設備投資が必要ないため、市場の活性化が期待され平成14年6月に導入されました。イー・モバイルとDELLミニPCのセット売りなど、「通信+メーカー」のコラボが増えています。ハードを1回売って終了するメーカーに対し、通信はランニングで稼げるモデルです。メーカーが通信に本気で参入すれば、通信・メーカー共に再編が起こるでしょう。 
2009.02.21 シンガポール市場「カタリスト」、上場誘致
2008年2月に開設したシンガポールの新興企業向け市場「カタリスト」が、日本企業誘致の方針を表明しました。日本でもプロ投資家向け市場TOKYO AIMが2009年春に開設予定など、ブティック型の市場が増えてきました。1989年12月末に時価総額590兆円をつけた東証(一部)は、サブプライム危機前(2007年6月末)に567兆円まで回復。ところが2009年1月末には258兆円まで減少し、約300兆円(約55%)の壮大な授業料を払いました。 今後個人投資家においては投資性向の「受動→能動」シフトが予測されます。無数の情報から最適な“モノ”を最短で見つけるストラテジストが、要求される時代になるでしょう。 
2009.02.20 国内パソコン出荷台数、4.7%増
IDCジャパンによると、2008年の国内パソコン出荷台数は前年比4.7%増の1,480万台となりました。5万円前後の低価格パソコンが市場をけん引したことによります。出荷金額は同5.7%減の2兆1,300億円でした。ミニPCは低価格の分旧OSであるWindowsXPの採用、メモリは1GB、など必要最低限の機能に絞られています。これは、これまでの「多機能・高付加価値」の流れに逆流するとも言えます。“モノ”に限りませんが、私たちの関わる世界は複雑化と単純化を繰り返します。今後しばらくは「単純化= 低価格」の流れが加速すると考えられます。 
2009.02.19 トヨタ5月に増産へ、在庫調整が進展
トヨタは5月の国内生産台数を、2-4月の月平均に対し約3割増の20万台に引き上げる方針を固めました。需要増を見込んだ調整ではなく、大幅減産の継続による在庫切れ回避の為ですが、在庫減のための「単なる減産」から販売を見込んだ「在庫調整」へシフトしたことは評価出来ます。 
販売減の続く自動車界ですが、外的要因として自動車ローン審査の厳格化もあり本格回復は容易ではありません。細やかな“調整”が次の決算の鍵を握ります。
2009.02.18 クライスラー、GMが再建計画提出
クライスラーは伊フィアットとの提携を軸とした再建計画、GMは5カ所の工場閉鎖などを新たに追加した合理化計画を米財務省に提出しました。それに基づきクライスラーは50億ドル(約4,600億円)、GMは166億ドル(約1兆5,000億円)の追加融資を要請しています。3月末に審判の日を迎える予定の彼らですが、クライスラーの2009年固定費削減が7億ドル(約630億円)しか予定されていないなど、まだ本格回復のイメージは見えてきません。バブル後じり貧を続けた日本は10年を失いました。米国も改革のエネルギーを必要としているのかもしれません。 
2009.02.17 ホンダ「インサイト」、目標の2倍を販売
ホンダの新型ハイブリッド車インサイトが、発売11日で目標の2倍を販売し受注が1万台を突破しました。燃費はリッター30kmとプリウスと互角の性能を発揮し、且つ189万円から(プリウスは233.1万から)と“お手頃”な価格設定になっています。
また「走り」の面でも独立モーター2基を利用するプリウスに対し、インサイトはモーター1基をクランクに直結。エンジン主体の構造になっており走る性能が強化されています。これまでは「(1)燃費 (2)価格」でしたが、今後は「(3)走り」の3つを満たす環境車が勝ち残りそうです。 
2009.02.16 日本企業による海外企業M&A2.6倍
レコフ調べによると2008年の日本企業による海外企業の買収は総額約7兆4,600億円となり、前年比2.6倍に達しました。円高、金融不況のダメージが比較的浅い、手元資金が豊富、などの点から日本企業による積極的な投資が見られます。サブプライムショックに端を発した金融危機直前、1ドルは123円。2002年2月には1ドル134円に達していました。13日終値1ドル92円と比べると7年で約31%も円高が進行した計算です。過度のキャッシュは非効率経営とみなされがちでしたが、再びキャッシュリッチな企業が見直されそうです。
2009.02.15 G7、政策総動員で一致
ローマで開催されたG7は「あらゆる政策手段を用いて協働する」ことを採択し、閉幕しました。財政出動に関しても各国の協調を求めた点は評価出来る内容です。
米国のバイアメリカン条項に象徴されるように、保護主義の台頭が目立ち始めてきました。大恐慌時代には関税引上の為の“スマートホーレー法”が成立し、後の戦争の一因となりました。ガイトナー氏は国際経済の利益に反しない旨を主張していますが、超大国の本質はすぐには変わりません。今回の採択が各国の利害を超えて現実に適用されてゆくことが望まれます。
2009.02.14 モーダルシフト、世界で鉄道投資加速
鉄道は温暖化ガスの排出量がトラックの約6分の1とされ、地球温暖化対策の観点から「自動車→鉄道」への“モーダルシフト”が進んできました。2008年12月の世界自動車販売台数は前年比26.2%減、トヨタ自動車ですら2008年は前年比4%減です。逆に鉄道産業の世界市場は2016年には約18兆円に拡大(05〜07年平均は約14兆円)すると言われています。川崎重工業が昨年11月ニューヨークの地下鉄車両を追加受注、日立製作所がイギリスで大型受注を見込むなど、技術力で優位に立つ日本企業にとっては追い風です。
2009.02.13 マンションの「買い時感」上昇
「新築分譲マンション購入意向者アンケート」によると、「現在マンション購入を検討している理由」について、「現在は金利が低く、買い時だと思うから」が6位(前回17位)に、「土地・住宅価格が安くなり、買い時だと思ったから」が12位(前回29位)に上昇しました。首都圏のマンション契約率は昨年12月に61.9%(2006年平均77.5%、2007年平均66.3% 不動産経済研究所)と低い結果になりましたが、金利、土地・住宅価格ともに値頃感が出てきており今後の需要増が見込まれます。
2009.02.12 豪就業者数が前月比プラスに
豪統計局によると、1月の豪就業者数は前月比1,200人増となり、2万500人減の事前予想を上回りました。豪州は2日にラッド首相が2009年の財政赤字見込みを発表したばかりですが、些少ながら良い材料です。豪ドルは2001年9月に58円をつけその後上昇。2007年10月には107円も記録しました。財政黒字と豊富な資源に支えられた結果です。直近の財政赤字は一時的なもので構造的なものではないことから、本来日本にとっては望ましくないものの豪ドルの回復が期待されます。
2009.02.11 ティファニー値下げ、円高還元
高級宝飾ブランドのティファニーが、11日から平均約9%の値下げを実施すると発表しました。円高が進み仕入れ費用が下がったことによります。2007年6月に123円前後であった円ドル相場は、10日時点で1ドル90円をつけました。
2006年はルイヴィトンが4月に平均4%、11月に平均2.5%の値上げを発表するなど、現在とは逆に円安が影響していました。諸説あり一概には言えませんが、一般的に円ドルの適正ポジションは120円位と言われます。円暴落によるインフレへの備えも考慮する必要が出てきました。
2009.02.10 サーチャージ、4月から8割超下げ
日本航空が9日、国際線の燃油特別付加運賃(サーチャージ)を8割超引き下げる方針を固めました。燃油価格の下落に対応し、4月発券分から実施予定です。全日本空輸も同様に引き下げる見込みで、ゴールデンウィークに向けて低迷する航空需要の喚起が期待されます。北米・欧州路線は現行の2万2,000円から3,500円、ハワイ路線は1万4,500円から2,000円に引き下げられる予定です。9日のWTI原油先物価格は終値39.55ドルとなり、再び40ドルを割り込みました。時価総額の大きいエネルギー銘柄への影響はありますが、消費拡大へは好材料です。
2009.02.08 米景気対策法案、上院採決10日見込
2008年9月29日、賛成205票、反対228票で金融安定化法案が否決されました。この日NYダウは前日比777ドル(-6.98%)下落。金融危機がより深刻化しました。2009年2月7日、総額7,800億ドル(約70.2兆円 ※1ドル90円換算)の米景気対策法案の採決が、いよいよ最終調整に入りました。上院の採決は10日見込です。歳出拡大と減税の2本柱。オバマ大統領は今月半ばの成立を目指しています。 あれから4ケ月以上が経過し、喉もとは通過しました。共和党の大局的な判断が期待されます。
2009.02.01 NY金、1トロイオンス928.4ドル ※1/31終値
NYの金先物相場が1,000ドル付近まで戻してきました。2008年3月、7月に1,000ドルを突破。その後急落し2008年10月に700ドルを割りましたが、再度1,000ドルをうかがう勢いです。景気や国の財政に影響されない、欧米の金融緩和によるインフレに対する備えが可能、の点で人気を集めています。 

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